ジンside



俺はあなたちゃんから









お父さんの話を聞いたことは一度しかない。









でも、泣きながら話してくれたあの日のことを









今も鮮明に覚えてる。









だって、その一度だけで









どれだけあなたちゃんが辛い思いをしてきたかが









痛いほどわかったから。









思わず、聞いてる俺が泣きそうになった。









でも俺は、泣いちゃいけない って思ったんだ。









一番辛いのは、あなたちゃんだから。

“ これからは俺が支えたい ”









いつの日にか、そう思うようになった。














ここで働くようになってから










あなたちゃんはだいぶ明るくなったと思う。









最初の方は顔は笑ってても、










目だけはずっと笑ってなかったから。









よかった。本当によかった。









そう安心したのに、









こんな風に突然、










お父さんがここに来ると言ってくる。









せっかく会わなくて済んでいるのに、









どうしてそんなに









あなたちゃんを傷つけるんだよ........

俺はずっと、









あなたちゃんの味方だからね_____________














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