@BAR
スタッフルームに行って服を着替える。
もちろん伊達メガネも外す。
お店が開店した。
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ジンside
今日はあなたちゃんが働く日だから、
あなたちゃん目当てで来る客が多い。
でも、本人はそれに気付いてはいない。
そんなところが
あなたちゃんの良いところだと俺は思う。
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あなたside
私はいつも通りに笑顔で接客する。
たまに、BARだからか少し傲慢な客がいたりする。
でもそんなのは慣れたから、
さささっと対処する。
大分仕事に慣れてきた最近は、
簡単なカクテルを作るのを頼まれることもある。
それが私にとっての
この仕事の唯一の楽しみと言える。
私が作ったカクテルを
美味しそうに飲むお客さんを見てると、
こっちまで幸せになれるから。
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そんなこんなで、もうすぐ閉店の時間。
私は片付けを始めた。
すると店のドアが開いた。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。