グクside
今日はソアに会えると思って、ウキウキしてた。
普段から連絡はとってるけど、
会って話すのとは明らかに違う。
毎日会ってるわけでは無いから、
話したいことだってたくさんあった。
友達の話とか、
家の近くにできたお店の話とか、
隣の席の人の話とか.......
とにかく楽しみで楽しみで仕方がなかった。
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BARに着いて、ドアを開ける。
ジンさんと話しているソアを見つけた。
好きな人ってすぐ目に入るよな...///
なんて、その時は浮かれ過ぎてたんだ。
いつもだったら、店に入ってすぐ
「グク!」 って声が聞こえるはずなのに、
今日は聞こえなかった。
俺は少し心配しつつ、明るく話しかけた。
ソアはやっぱりおかしかった。
笑うときに顔がひきつってたし、
目もあまり合わせてくれない。
様子をうかがってたら、
と、辛そうに聞いてきた。
だから俺は、
.
そう伝えた。
その瞬間、
ここの空間が凍りついたんだ_______________
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!