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2020/03/09

第1話

山を降りた先
静まり返った森にひび颯爽さっそうける音 。

しのぶを抱えた義勇ぎゆうめずしく息を荒らげていた 。
また抱えられたしのぶは背中せなかにキズをっており 、かれ同様どうように息を荒らげており 、正しい呼吸こきゅうをするため必死ひっし様子ようすだった 。
冨岡義勇
冨岡義勇
だ 、大丈夫か胡蝶こちょう ……
時々ときどき息のが聞こえなくなる事が不安ふあん仕方しかたない 。
足を止め、かたに抱えているしのぶに問いかける 。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
はァっ …… なぜ今止まったのです?
早くりてください、義勇ぎゆうさん!
言葉がりていない 。
それに普段ふだん胡蝶こちょうは俺の事を『 義勇ぎゆうさん 』とは呼ばない 。相当そうとう疲弊ひへいしてしまっているのだろう 。
早くこの山から降りなければ 。
しかし 、きり視界しかいくもってしまう 。
足元あしもともぬかるんでいてはしりづらい 。
一刻いっこくあらそうというのに ーー 。
走れ 、走れ 、動け 、動け ーー 。
冨岡義勇
冨岡義勇
 …… はァ 、はァ 、はァっ 、胡蝶こちょう …?
ーー 気づけば視界が開けていた 。
山から降りるだけ 、ただそれだけだったはずなのにとても長くとてもつらく感じてしまった 。胡蝶こちょうのキズが開かないよう少し気にかけていたからだろうか 。
荒い息をととのえながら 、木陰こかげにそっとろし 、無事ぶじかどうかをたしかめるように名を呼ぶ 。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
…… うっ 、ケホっ 、義勇ぎゆうさん …
彼女かのじょうつろな目をしてコチラを見つめる 。
少量しょうりょうだが口から血を吐いている 。
冨岡義勇
冨岡義勇
ここから屋敷やしきまでは結構けっこう距離きょりがあるぞ 、どうするか …… 。
口についてしまった血を羽織はおりそでぬぐいながらも思考回路しこうかいろめぐらせ 。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
い 、今の状態じょうたいの私たちを受け入れてくれるとこですよね?
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あるじゃないですか …… 、一つだけ
冨岡義勇
冨岡義勇
 …… その手があったか
ふじの花の家紋かもんの家 』
おにねらわれたところを鬼殺隊きさつたいに助けられた過去を持ち、鬼殺隊の誰もに無償むしょうくす事を約束してくれている。
そこであれば 、彼女かのじょのキズの治療ちりょうにも手をしてくれるかもしれない 。
この近くの家紋かもんの家はどこだったか …… 。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
まちですよ 、このキズで歩けば大事おおごとになると思いますけど …… どうします?
冨岡義勇
冨岡義勇
街 …… か 、胡蝶こちょういい案があるんだが
先程まで辛そうだったのに俺の言葉を聞いた途端とたん心底しんそこいやそうな顔をして大きく首をる 。
冨岡義勇
冨岡義勇
やめとけ 、体力を消耗しょうもうするぞ 。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
いやですよ!どうせこの前と …… 
冨岡義勇
冨岡義勇
そうだ同じだ 、行くぞ 。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
え?ちょっとまっ …… 
致命傷ちめいしょうを負っているのにも関わらず元気そうなしのぶを抱え 、義勇ぎゆうはまた走り出した 。