「しょぅりの…しょうりのせいだよ!…」
『へ?』
「あの、あの一週間前から…もう、勝利の事が頭から離れないの!今日だって頭いたいのに、だるいのに、あの日のことがよみがえってきて…なのになのに…勝利は忘れてるの?」
『あなた…』
「ほんとは!勝利のことがずっと好きだったから…先輩が好きだなんて嘘に決まってんじゃん…
だけど、素直になれない…それに…勝利がやさしくするからッ…しょうりがッしょうりがッ」
『あなた…』
勝利が私をやさしく抱き締めた。
『忘れるわけ…ないじゃん。』
「え?」
『俺もあなたの返事ずっと待ってたから…
付き合ってくれんの?』
「…いいのッ?」
『……あなた好きだよ』
彼は私に柔らかいキスをした。
「風邪うつっちゃうから…ンンッ」
『うるさいッ///////』
私の初めての
恋の
音がした。
(end)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。