第20話

倦怠期《神宮寺》
754
2020/12/14 10:00
あなた side













「神、風呂入る、?」
神宮寺「.......入らない
俺、朝早いから、向こうで入ってくる」
「そ.......」









あ〜あ。何でだろ。
最近冷たいし。
“国民的彼氏”なんて言われてるけど、そんなの全くの嘘。
この生活に慣れてしまえば、家事も全部人任せ。
当初はこんなこと無かったのにな...。




「何が“国民的彼氏”だ...((ボソッ」

神宮寺「ん?何か言った?」

「ううん。何にも〜」






はぁ〜。いつまで続くのかな.......




















次の日もその次の日も、彼は必要なこと以外口を聞いてくれなかった。




「.......私っていらないのかな
一緒に住んでる意味ないし
...よし、今仕事でいないし、家出よう
帰ってきて私いなかったらなんて思うかな.......って何も思わないか」






私はさっさと準備をして、付けてたネックレスも置いて家を出た。























神宮寺 side








俺が仕事から帰ったら、あなたはいなかった
家にあったあなたの荷物もないし、ネックレスも置いてある
でも俺はただの気分だろう、どうせ帰ってくるだろう
生半可な気持ちでいたんだ





でも、数日経ってもあなたは帰ってこない
家事も自分でやるようになって、初めてあなたの大切さを知ったんだ
.......俺は何してたんだろう
いることが当たり前、家事をやってくれることが当たり前になってたみたい
冷たい態度取ってたのかな.......
あなたがいなきゃダメなんだとわかった途端、おれはあなたにメールした.......























あなた side


家を出た私は、あの日からずっと実家に帰って過ごしてた
絶対にあの家には帰らない
彼が私を必要としてくれるまで.......





何日か経った頃、彼からメールが来てた。






神宮寺『あなた、今日会える?』
『.......何で?』
神宮寺『会いたい
会って伝えたいことがある』
『.......分かった
家、行けばいい?』
神宮寺『うん。待ってる』








.......しゃーない行くか

























家に着く頃、彼が家から出てきた
神宮寺「.......あ、あなた!」

「.......何?今更私に何か用?
ずっと冷たい態度取ってたくせに」
神宮寺「それは...ほんとにごめん!」
「.......」
神宮寺「あ、あのさ、、
冷たい態度とってたのはほんとにごめん
でも、俺、あなたが大切なんだって
...必要なんだって思ったんだ」

「.......っ」
神宮寺「だから、俺のところに戻ってきてくれない?」
「.......1回だけ」
「1回だけ、チャンスあげる
次冷たい態度取ったら私もう帰らない」
神宮寺「何でそんな上から‪w
.......でもありがとう
冷たい態度取らない」
「.......じゃあ、実家に荷物取りに行かなきゃ
もちろん車、出してくれるよね?」
神宮寺「もちろんです!もう何でもします!」
「笑笑うそうそ‪w
でも、これからは私のこともちゃんと頭に入れてね」
神宮寺「.......はい。」














それからは、幸せに暮らしました。









                 ~END~

プリ小説オーディオドラマ