神崎くんが外にいるという情報だけで探し回って20分くらい経っただろうか
猫ちゃんと神崎くんがいた場所や体育館裏など探したけれどいない
他に学校内の外って言えば…
でも屋上は鍵が閉まってて開かない
私はまた諦め半分で屋上に繋がる階段の方へ向かう
体力がなさ過ぎる私にとって今は死にそう…
屋上に繋がる階段について私は屋上の扉に手を掛け押してみるがやっぱり開かない
その場でドアノブをガチャガチャしてみるけどびくともしない
……いや、諦めない
見つけるって、探すって決めたから
いざドアノブにまた手を掛ける____が。
ドアノブが遠ざかって行くと同時に扉が開いた
そして目の前には、
眠気まなこの神崎くん
……え……
神崎くんは口を手で覆ってあくびをしている
神崎くんはポケットに手を突っ込んで何かを持つと私の前で見せた
それは針金に似たようなもの
すごいと針金のようなものを見ていると急に腕を引かれ屋上に入った
そしてすぐに扉は閉められる
何かと思えば教師にバレたら面倒だから早く入って欲しかったそう
会いたかった人が目の前にいる
抱きしめる事ができたらどれくらい幸せだろう
何…??
何をしたいか……
え、え、吹かれた?!
何で!?
言っていいのかな…
下を向いてあまり聞かれないように小さな声で言った
神崎くんは案の定聞こえなかったのか「何?」と聞き返された
そう言って床に寝だした神崎くん
制服が汚れるとか気にしないのは男の子らしい
神崎くんは外が好き
また1つ新情報
私も神崎くんの隣に座り暫く話をしていると突然神崎くんが話さなくなり不思議に思い隣を見ると目を閉じて寝息を立てていた
か、可愛い寝顔……!!
きれいな顔立ちに金髪
私の隣で寝れるってことはそこまで警戒心は無いと気付いて嬉しい
返答はない
やっぱり寝ている
聞けなかったこと
さっき言おうとしたこと
寝ているからこそ言えた言葉
返答はもちろん無い
それをいい事にまた発そうとした時、
隣から聞こえた
目をやるとさっきまで寝ていた神崎くんの目は開いていた
上半身を起こして私の顔を見た
急に私は恥ずかしくなった
どうしよう、好きってバレたかな、どうしよう…
テンパっている私が面白いのかまた笑う神崎くん
心臓が高鳴った
何気ない一言が私の鼓動を早くさせる
嬉しい……嬉しくて泣くレベル…
それから私と神崎くんは屋上で談笑をしたり一緒に昼寝をした_____