…信じられない。
類に…俺が?
「お姫様抱っこ」…?
「…くん!司くん!」
司「ん…だれだ?」
類「大丈夫かい?」
司「…う…うわああああああああああああぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
考えていたヤツが目の前にいた。
司「はぁ…はぁ…類!なんでここに…」
類「先生に司くんを送っていってほしいと頼まれてね、だからもう来た方が良いかと思ったんだけど」
司「そ、そうか…」
類「こんなに驚くとは思わなかったからすまないね…どうしたんだい?」
司「えーと…」
ここで聞いてしまおうか、でももしかしたら先生が話を盛っただけかもしれない。
……だけど、ここで聞かなければ一生聞かないままではないか?
もう、勇気を出すか。
司「その…本当かどうかはわからないが、類がオレにお姫様抱っこをしたと聞いたんだが…」
類「ああ、そうだね。」
司「…………へ?」
_人人人人人人人人_
>ああそうだね?!?!?<
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
こうもあっさりと認めるのか?!
ていうか、行為自体を把握しているのか?!
待て、まずお姫様抱っことは何かを確かめよう。
お姫様抱っこは、
一般では結婚式を終えてハネムーンに旅立つ新郎が新婦を抱きかかえて幸せをアピールするポーズとしても広く知られているが、元々は古代ローマの風習で、新郎新婦が新居に入る際に花嫁が入り口から屋内まで抱きかかえられたまま運ばれたことに由来する。(wiki参照)
しかもこの行為が行われるといえばだいたい恋愛系の漫画やドラマ…
でもそれを男同志でやることはない!!!
………落ち着こう。整理してもう1回…
類「司くん」
司「ふぇっ!?」
しまった、急に声をかけられたから変な声が…
類「司くんにしたことに悪気はないけど、不快にさせたら本当にごめん。」
司「いや、不快には思っていないが…」
類「一応言っておくけど」
「したいと思うことしか僕はしないよ、司くん。」
司「………え?」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。