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第26話

22
テヒョンくん!


そこには、いつのまにか、テヒョンくんが立っていた


戻ってきたんだ?
サナ
サナ
テヒョ…
声をかけようとして、足が止まった



テヒョンくんのあんな顔、見たことなかった



ものすごく悲しそうな横顔


いつも明るくて、元気で、私がつらいとき、励ましてくれるテヒョンくんしか、今まで私は知らなかった




そこにいたテヒョンくんは私の知らない男の子みたいだった




どれくらいたったんだろう

ふと、テヒョンくんがこっちを振り向いて、驚いた顔になった
テヒョン
テヒョン
あれ?もしかして、湊崎?
私を見つけて、こっちにゆっくりと歩いてくる
テヒョン
テヒョン
まだ、いたんだ
サナ
サナ
……うん
テヒョン
テヒョン
どうしたんだよ?
サナ
サナ
あの……足、大丈夫?
テヒョン
テヒョン
え?あ、これ?
テヒョン
テヒョン
軽い捻挫
テヒョン
テヒョン
大丈夫だって
テヒョン
テヒョン
なんだよ
テヒョン
テヒョン
そんなの気にしててくれたんだ?
サナ
サナ
うん
サナ
サナ
だって、かなり痛そうだったから
テヒョン
テヒョン
失敗したよな
テヒョン
テヒョン
3年生とは最後の試合だから
テヒョン
テヒョン
どうしても先輩と一緒にプレイしたくて
テヒョン
テヒョン
だけど、俺のせいで負けちゃったな
サナ
サナ
テヒョンくんのせいじゃないよ!
自分でも驚くぐらい大きい声が出た
テヒョン
テヒョン
湊崎?
サナ
サナ
テヒョンくんは頑張っていた!
サナ
サナ
私、すごいと思った!
わたし、ムキになってそう言っていた



それ以上、言葉にならない


それだけじゃないのに、わたしが伝えたいことは



でもうまい言葉が見つけられない



ー残念だったね



じゃ違うし




ー惜しかったね


そんな軽い言葉じゃない



テヒョンくんの努力



それは毎日、二階の窓から練習を見ていた


わたしがだれよりも知っている




だから、テヒョンくんに責任を感じて、落ち込んでほしくない




ひとりぼっちで、こんな悲しい顔をしてほしくない




だれがなんと言おうと、わたしはテヒョンくんの味方だよ



クラスのみんなは




「テヒョンはいいよな、運動神経が良くて。」



とか



「生まれつき恵まれてるよな」


って言う




テヒョンくんがたいした努力もしないでどんなプレイもできちゃう


って本気で思っている人もいる



だけど、違うよ



そんなことないよ



辛そうな顔や、努力しているところを、クラスのみんなには見せないだけだよ



わたし、知っている





テヒョンくんのすごくかっこ悪いところ



テヒョンくんが転んだり、ミスしたりしながら、地道に歯をくいしばって、毎日、練習してきたこと



ときには、なかなか、うまくできない自分にイライラして、サッカーボールを壁に投げつけて、八つ当たりしてたこと

テヒョンくんは天才じゃない


ほんとはそんなに器用じゃない


人一倍、努力しているだけ


世界中の誰ひとり知らなくても、わたしが知っているから



今までの努力を全部、全部、知ってるから



その時のテヒョンくんは、かっこ悪かったけど、でも、すごく、すごく、かっこよかったよ!


その気持ちを伝えたいのに、でも、うまく言葉にできない


自分がもどかしくて、どうしようもなくて、わきあがる思いが言葉じゃなく、涙になって、瞳に駆け上がってきた


わたしが泣いている場合じゃないのに



テヒョンくんの方が、いま、つらいのに


だめだよ


泣いちゃだめだよ


テヒョンくんにまた迷惑かけちゃう


ぎゅっと唇を噛んで、必死に涙をこらえてるとテヒョンくんが言った
テヒョン
テヒョン
湊崎ってさ
サナ
サナ
うん
テヒョン
テヒョン
声、ばかでかいよな
サナ
サナ
へ?
意外な言葉に、わたし、あっけにとられて、あわてて顔を上げる


なんで


なんでそうなるのぉーーーーー?


テヒョン
テヒョン
前半で、シュートを決める時、湊崎の声が聞こえてさー
テヒョン
テヒョン
ついふきそうになって焦ったよw
サナ
サナ
げっ!
ひぇー


テヒョンくんに聞こえてた






しかも、わたしってば試合妨害?



じゃましてどうするのよー



ああああああ!


もう恥!
サナ
サナ
ごめんね
サナ
サナ
わたし、悪気はなくて
テヒョン
テヒョン
違うって
テヒョン
テヒョン
せめてないって
サナ
サナ
でも、わたし
テヒョン
テヒョン
あれで頑張れた
え?


一瞬、息が止まった



テヒョンくんがテレたように、そう言うと、やっといつもの笑顔になって、そして、出口に向かって、さっと先に歩き出した
テヒョン
テヒョン
湊崎の家どこ?
テヒョン
テヒョン
送ってくよ
サナ
サナ
え、そんないいよ
サナ
サナ
足は平気なの?
テヒョン
テヒョン
大丈夫だって
わたしもあわてて、テヒョンくんを追いかける





走りながら、つられて心臓の鼓動も駆け足になる




わたしの気持ち、ちゃんと届いてた




そのことが嬉しくて、また瞳が熱くなる


よかった




わたしの夏休みは最高の時間だった




























next.

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메이
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リムったら2倍でやり返す めい 中2 バスケ部 TWICE、BTS 、SEVENTEEN えま 高1 バスケ部 レドベル、X1 夜行性です #🐶🐰/わんらび共和国 #🍒💋/ちぇりらんど #🐣💎🦄 /ユーンズ #🌙💎 #💎🌸🌿/おはろー #🐶🦇🐰 #🐹💕/オヒョパラダイス #🐺🌧 私のファンマ #💙❤︎💜 つけてね♡ リア充破滅同盟→ user/90d5f4+ おバカ同盟→user/db7f5e+
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