第287話

286. Accident
1,913
2022/04/01 00:58
神坂side












医者から言われた死因は【失血死】だった。














脇腹をナイフで刺され、

それが肝臓まで到達したんだと。













恐らく他殺やけど、犯人は分かっとらんって。












道端で血ぃ流しながらぶっ倒れとったんを

近所のおばさんが見つけて救急車呼んだらしい。













病院に着く頃にはもう手遅れやったって。




















『…は、?

じゃあ柊斗は一方的に刺されて死んだん、?

犯人見つかっとらんってどゆことやねん…』












霧崎「死因の刺傷以外に、

なんか傷とかありませんでした、?」
















医者「全身に殴られたような打撲や内出血跡、

それから肩のあたりに硬い鈍器で殴られた跡がありました。

左腕と肋骨2本を骨折していましたし、、、」


「『「 は、? 」』」












うちらは口を揃えてそう言った。












医者があまりにも流暢に喋るもんやから

最初脳内処理追いついてへんかったけど、







『…殴られたっつーことは、』






姫川「殺られたな、完全に」











医者「あ、あと、これ、今宮さんのジャケットのポケットに入っていたものです。」











『…USB?』















医者「はい。通報者の方言わく、

今宮さんが亡くなる直前、"USBをあなたに"と

呟いたそうです。」












『これを、うちに…』













医者「僕の方からできる話は以上になります。」
















そう言って、医者は去っていった。
















『吏貴、その鞄の中パソコン入ってたりしねぇの?』





姫川「奇遇だな、入ってるよ。

最近就職したばっかだからな、」





『じゃあそれでこれ、見てみようぜ、』












うちはそう言って、柊斗が残したUSBを、

吏貴のパソコンに差し込んだ。

















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