前の話
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「ねーねーあなたー先輩はどっちが喜ぶと思う?」
『えー?北人からならどっちでも喜ぶんじゃない?』
「もーちゃんと考えてよ」
『もーって今私勉強してるじゃん!』
幼なじみの北人とは高校のクラスも同じで休み時間になってはパタパタと私の席まで走ってくる。
そんな北人には彼女である先輩がいて私はそんな北人に恋してる。
「ねーあなたーきーてる?」
『もー勉強してんだってば』
北人は先輩に夢中で私の思いに気づきもしない。
もう北人は覚えてないのかな?
小さい頃の約束
「僕はお医者さんになるからあなたは僕のお手伝いをする人ね」
なんて約束したのに…
頑張って勉強してるのに思い出しもしないんだね。
いつか言ってたよね。
「好きなタイプは努力してる人!」って
こんなにも努力してるのにあなたは気づいてくれないんだね。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。