第3話

第1章
50
2018/07/30 12:36
美夢  ミウ
美夢 ミウ
とりあえず〜安全な所に行こうか!
私は女性の方を見ながら何も言わずに頷いた。


女性は笑顔を見せてくれた。


正直、どこか知らない怪しげな場所に連れていかれるんじゃないかと、少しだけ思っていたけど杞憂だったようだ。


着いた場所はレトロでお洒落なカフェテリア。


初めてこんな凄いお店に入ったから思わず唖然としてしまった。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
なんだこんな所は?!って顔してるね。
こっちだよっ
女性はクスッと私の顔を見て笑うと、定員さんと共に席へと案内してくれた。


ちょこんと椅子に座る。


女性も私に続いて座る。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
一旦落ち着いたところだし、自己紹介でもしますか!
私の名前は幾羽美夢(イクバミウ)よろしくね!
幾羽美夢さん…。


この人が私の命の恩人なのか…。


私は生まれて間もない雛鳥が親鳥の姿を見た時のように、幾羽さんの顔をまじまじと見た。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
それで?貴方のお名前は?
沙月  サツキ
沙月 サツキ
……沙月。
そう、私の名前は沙月。


でもこれが、両親が付けてくれた名前なのか、主さんが付けてくれた名前なのかは分からない。


私は沙月。


ただそれだけ。


名前に関しては特に思いれなんてなかった。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
おぉ〜沙月ちゃんね!よろしく!
沙月ちゃん…親は?
沙月  サツキ
沙月 サツキ
親は…分からない。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
ふーん、そっかそっか。
ここにいるってことはゲームに参加してるんだよね?なんで参加したの?
やっぱりもうゲームは始まっているのか。


まぁそんな気はしてたけど。


…いつの間に。
沙月  サツキ
沙月 サツキ
主さんが今お金に困ってるようだから、ゲームをやってお金を貰ってこいって言われた。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
…?!
……主さんって人が?
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…うん。
幾羽さんは「ふーん、へー」とか相槌をうちながら嬉しそうにしていた。


何かおかしい所でもあったかな?


私が小首を傾げると幾羽さんは反応してくれて訳を説明してくれた。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
いやぁ…本当に人身売買って存在してたんだな〜って思ってさ〜

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