第9話

第2章
26
2018/08/20 04:07
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…。
また富豪か…つくづく人気者なんだな。


…脱退認定試験、一体何が目的なんだ?
美南  ミナミ
美南 ミナミ
ちょっとこんがらがって来たかな?
一旦整理しよっか!
「脱退認定試験は年に2回行われるの、会場はスタジアムみたいになっていて、観戦することが出来る。


脱退認定試験の内容は2つ、社会常識があるかのテスト。


もう1つが富豪と参加者の人達で行われるエキシビションマッチ。


エキシビションマッチのルールは1つ、制限時間内まで生き残る事。


これが凄く難しい。参加者には事前に腕輪を渡されるんだ、それが参加者っていう証になる。


エキシビションマッチではその腕輪が一定の時間になると、大きな音を出して富豪達に場所を知らせるの。


私も何回か見に行ったことがあるんだけどさ、音量がめちゃめちゃ大きいんだよね〜観客席まで聞こえるくらい。」
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…。
なんてはた迷惑な…隠れても無駄だということか。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
その音を頼りに富豪達は参加者を次々と見つけていくんだ。
「富豪に見つかったら最後、素人が立ち向かって勝てるような奴は1人もいないからね。


さらにエキシビションマッチでも賞金を貰うことは出来るんだ。


富豪側からしたら有名になれて かつ、賞金もゲット出来るから、まさに一石二鳥!


脱退認定試験は参加者が注目されるんじゃない、富豪共の無双に誰もが釘付けになるよ!」
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…なるほど。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
脱退なんて真っ赤な嘘だよ。
「ただ単に富豪の強さを皆に見せつけて、憧れや恐ろしさを植え付けているだけ。


それを見せることにより、富豪以外の人達のやる気向上を測っている。


運営共は私達をここから出す気なんてサラサラないんだよ。


本当、恐ろしいこと考えるよね〜」
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…こんなの、ただの公開処刑だ。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
ふふ、いい例えだね〜その通りだよ。
ここから出ようと思った不届き者を、富豪という駒を使って、運営共はこの世界から消している。
「一生、ここで生きていくしかないんだよ。」

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