また富豪か…つくづく人気者なんだな。
…脱退認定試験、一体何が目的なんだ?
「脱退認定試験は年に2回行われるの、会場はスタジアムみたいになっていて、観戦することが出来る。
脱退認定試験の内容は2つ、社会常識があるかのテスト。
もう1つが富豪と参加者の人達で行われるエキシビションマッチ。
エキシビションマッチのルールは1つ、制限時間内まで生き残る事。
これが凄く難しい。参加者には事前に腕輪を渡されるんだ、それが参加者っていう証になる。
エキシビションマッチではその腕輪が一定の時間になると、大きな音を出して富豪達に場所を知らせるの。
私も何回か見に行ったことがあるんだけどさ、音量がめちゃめちゃ大きいんだよね〜観客席まで聞こえるくらい。」
なんてはた迷惑な…隠れても無駄だということか。
「富豪に見つかったら最後、素人が立ち向かって勝てるような奴は1人もいないからね。
さらにエキシビションマッチでも賞金を貰うことは出来るんだ。
富豪側からしたら有名になれて かつ、賞金もゲット出来るから、まさに一石二鳥!
脱退認定試験は参加者が注目されるんじゃない、富豪共の無双に誰もが釘付けになるよ!」
「ただ単に富豪の強さを皆に見せつけて、憧れや恐ろしさを植え付けているだけ。
それを見せることにより、富豪以外の人達のやる気向上を測っている。
運営共は私達をここから出す気なんてサラサラないんだよ。
本当、恐ろしいこと考えるよね〜」
「一生、ここで生きていくしかないんだよ。」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。