第12話

第3章
27
2018/09/23 14:30
この世界は人を殺すことで成り立っている、人を殺し、それで手に入れたお金で生活をしている。


そう日向さんは言っていた。


でも、こんな世界でも、健全に、誰も傷つけないで、生きることが出来るのか。


そう思った瞬間、世界がとても広く見えたような気がした。


さっきまでは怖くて、また殺されそうになるんじゃないかって、とても不安だった。


だけど、今は違う。


一人一人違う生き方をしている、自分が正しいと思ったことをやっている。


2人の話を聞いてそう思った。


なんとなくだけど、この世界に来ようとする人の気持ちが分かったかもしれない。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
しかも!このゲームが始まったのは3年前。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
私達がこのゲームを始めたのも3年前。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
そう!だから私達はこのゲーム初期時代からのプレイヤーってわけ!
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…つまり?
前のめりになって話す日向さんと打って変わって、冷静に話す幾葉さんを交互に見ながら続きを問う。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
つまり!私達には3年間頑張ったで賞ってことで、運営が「レジェンド組」ってグループを作ってくれたの!
美夢  ミウ
美夢 ミウ
…自慢っぽくなるからあまり言いたくなかったんだけどな〜。どれくらい凄いかって言うとね、富豪の中の富豪って感じかな?
美南  ミナミ
美南 ミナミ
そうそう!何百、何千といる富豪の中の頂点に立ってるの!私達…♪
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…なな、なんと…。
もうこんなこと聞かされたら、唖然とするしかない。


そんなに凄かったの?


いまいち実感が湧かない。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
まぁだからって改まる必要ないから、実際フレンドリーに話しかけて来る人多いしね。ただ、ちょっとだけ他の人に比べて有名なだけ。
沙月  サツキ
沙月 サツキ
ははぁ…。
レジェンド組の話をしてから幾葉さんの機嫌が悪い。


あまりレジェンド組が好きじゃないのかな?


いや、でもこの感じだと、自分を棚に上げてる気がして嫌なだけかな?
美南  ミナミ
美南 ミナミ
私達ともう3人、千明と莉穂と昴がいるんだ!
沙月  サツキ
沙月 サツキ
5人…ですか。

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