この世界は人を殺すことで成り立っている、人を殺し、それで手に入れたお金で生活をしている。
そう日向さんは言っていた。
でも、こんな世界でも、健全に、誰も傷つけないで、生きることが出来るのか。
そう思った瞬間、世界がとても広く見えたような気がした。
さっきまでは怖くて、また殺されそうになるんじゃないかって、とても不安だった。
だけど、今は違う。
一人一人違う生き方をしている、自分が正しいと思ったことをやっている。
2人の話を聞いてそう思った。
なんとなくだけど、この世界に来ようとする人の気持ちが分かったかもしれない。
前のめりになって話す日向さんと打って変わって、冷静に話す幾葉さんを交互に見ながら続きを問う。
もうこんなこと聞かされたら、唖然とするしかない。
そんなに凄かったの?
いまいち実感が湧かない。
レジェンド組の話をしてから幾葉さんの機嫌が悪い。
あまりレジェンド組が好きじゃないのかな?
いや、でもこの感じだと、自分を棚に上げてる気がして嫌なだけかな?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。