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「俺たちの拠点をめちゃくちゃにしやがって!!」
「ギタギタに嬲り殺してやる!」
周りの男達が一斉にガヤガヤと叫んだ。
そんな中、東千明って人は顔色1つ変えずに笑顔で獅子王を迎え、堂々と仁王立ちをしていた。
拠点めちゃくちゃにされた上にこの反省のなさは獅子王もご立腹みたい。
そりゃあそうだ。相手が悪いのにも関わらず謝るどころかこんな態度をされたら、誰だって腹が立つ。
男が高々と旗を上げると、それを合図に男達は一斉に千明に向かって殴りかかって行った。
始まる、獅子王の虐殺が。
私は可哀想にと、同情の眼差しを陰ながら送った。
正直他人事に思ってた。
まさかこの後、千明が皆殺しにするとも知らずに。
千明の目の色が変わる。雰囲気が変わる。
一点の曇りもない、純粋な殺気がそこにあった。
嘘でしょ?さっきまでヘラヘラしてたのに。人ってこんなにも豹変出来るもんなの?
素直に彼の殺気に恐怖を覚えた。
本能が死ぬ。そう叫んだ気がした。
獅子王の奴らもそれを感じ取ったのか、一瞬動きが止まった気が。
そこから先は予想打にしない光景が広がった。
千明も獅子王達の大群に突っ込む。
彼の周りでは血飛沫が舞い、獅子王の奴は次々と倒れていく。
彼はあれだけの大人数相手して、なんで何事も無かったかのようにピンピンしてるの?
何が1番怖いかって言うと、最後の一人が倒れるまで彼は1度も瞬きをしなかった。
つまり、瞬きをしないほどの集中力と殺意があって、その上目が乾く前に全ての敵を倒したっていう時間の速さよ。
東千明、彼は正真正銘の化け物だった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。