💙青柳ろん(ころん)side💙
僕は…出来るだけ走った
脚を止めてはいけない
あなたのことだけを…強く想って…
空港に行って…
人がごちゃごちゃしているところをかき分けて…
やっと見つけた…
でも…人の流れが強くて近付けない…
そう言って手を伸ばしても届かない
まるで…今までの僕みたい…
見えているのに手は届かない…
でも…僕は手を届くようにしたかった…
だから…今…1歩ずつ踏み出して…
あなたの元に走る
そしてもうそろそろ閉まるという扉からあなたの手を引っ張った
そして…体制を崩し僕の腕の中に居た
そう言って僕の腕の中に居てくれた
あったかい…優しい…
そして泣いているあなたの頬を撫で涙を拭いた
泣きながら僕の目を真っ直ぐと見てくれるあなたに言った
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言おうとした言葉を遮って口を塞ぐ
どんどん赤くなっていく頬を撫でながら微笑んだ
そう言ってまた唇を重ねる
なーくんも…ジェルくんも…さとみくんも…るぅとくんも…莉犬くんも…
全員がお祝いしてくれる…
私が…いていいところなんだ…
そう言ってくれたころちゃんの言葉が嬉しくて…
どれだけ好きって伝えたか分からない…
でも…これだけは言える…
ずっと…ずっと隣を歩いて欲しい…
私は…それだけでいいよ…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!