第9話

and WOOZI ❀
579
2020/07/26 09:35











─あなたはまた、嘘をつく。
















┄┄┄┄






うじ
うじ
知ってた?今日の1時間目、自習だって
(なまえ)
あなた
え!マジか!1時間目数学だっけ?
うじ
うじ
そう
(なまえ)
あなた
よかったぁ〜…宿題やってなかったからㅎ
うじ
うじ
…………よかったじゃん?ㅎ






そう言って笑ったあいつは、なんて性格の悪いやつなのかな。















1時間目。


私は冷や汗をかいている。









だって数学の先生とばっちり目が合っているんだから。








先生
先生
じゃあ次の問題は目が合ったから…あなた!答えて




ただいま宿題の丸つけの真っ最中。




自習なんて全くの嘘。









また、うーたんにやられた。









私の隣の席のうーたん─ことウジは、毎日のように嘘をつく。



(なまえ)
あなた
うぅぅぅ〜……
うじ
うじ
ㅎㅎㅎ







┄┄┄┄








(なまえ)
あなた
ねえ!また嘘ついたでしょ!?
うじ
うじ
ㅎㅎ…あなた、騙されすぎじゃね?
うじ
うじ
しかも俺、感謝される側なんですけど
(なまえ)
あなた
……ありがとうございます…
うじ
うじ
はいはい






そう言って、彼は手を差し出した。




私は渋々その手に飴玉を置く。









うじ
うじ
サンキュー






あの後、結局うーたんにノートをこっそり見せてもらって



なんとか乗り切った。






さっきからくすくす笑っているこいつ。



本当に腹立たしい。













私たちが初めて隣の席になってから、



2人だけの謎ルールが生まれた。






‘騙された方がお菓子をあげること。‘







それはうーたんが決めたことで、私も承諾した、んだけど……









うじ
うじ
そういや俺、あなたにお菓子あげたことない
(なまえ)
あなた
そりゃ毎日私だけが騙されてるんだもん
うじ
うじ
それもそうなㅎ
(なまえ)
あなた
ほんと嫌になっちゃう〜…







そんな風に騙され続ける毎日を過ごす。



それが私のデフォルトだった。








そんなある日。






うじ
うじ
あなた、




うーたんが近寄ってきて。











うじ
うじ
今日のあなた、かわいい
うじ
うじ
いや、今日だけじゃなくて、いつも






一瞬心臓がドキッとなったが、




どうせまた嘘をついて楽しんでるのだろうと思って相手にしなかった。












うーたんの耳が真っ赤になってるのも知らないで。












(なまえ)
あなた
今日はお菓子あげないよーだ!
うじ
うじ
お前さ、






うーたんがふっとため息をついた。







うじ
うじ
どーでもいいこと信じるくせに、本当に大事なことは気づかないふりすんのな




うーたんの髪がさらっと揺れる。






(なまえ)
あなた
え?
うじ
うじ
だから!







うーたんは私の腕をぎゅっとつかんで背伸びした。














うじ
うじ
いい加減気づいて






耳元でささやいて、私のくちびるを奪った。
















ふわっとうーたんの香りがして、心臓が締め付けられる。















うじ
うじ
好き













初めて彼が言った‘嘘じゃない言葉‘を、



私は忘れない。















うじ
うじ
ずっと前から好きだったから



















NEXT→













໒꒱┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱


うーたんの話だけ飛ばして公開してました💦

ごめんなさい🙏

プリ小説オーディオドラマ