第10話

and DK ❀
528
2020/07/29 10:26









窓から夕日が差し込む、午後4時半。










(なまえ)
あなた
先生、ここの問題がちょっと……
どぎょむ
どぎょむ
ん〜?





先生が顔を近づける。



自分でもドキドキが速くなるのが分かった。







どぎょむ
どぎょむ
あ〜、この問題難しいよね!ここはね〜……








教室には先生と私しかいない。





最近恒例になってきた放課後の質問教室。










参加するのは私だけ。



教えてくれるのは先生だけ。









先生を独り占めできるこの空間が、


私は大好きだ。






どぎょむ
どぎょむ
あなた?聞いてる?ㅎ
(なまえ)
あなた
わ!すみません…
どぎょむ
どぎょむ
眠いなら終わりにしようか?
あんまり無理するのもよくないし……
(なまえ)
あなた
いえ!やります!先生ここも…
どぎょむ
どぎょむ
ここ?ここはこの式を使って……





先生の優しい香りが鼻をかすめる。













先生のことが好き。






何回言おうと思ったか。











でも、高校生だから。



私は子供。先生は大人。




そう言い聞かせて諦めてきた。











でもこうやって2人でいるときだけ、




私と先生はお似合いなんじゃないかって……







錯覚してしまうんだ。











どぎょむ
どぎょむ
やっぱりやーめた!
(なまえ)
あなた
えっ?





先生がペンを置いた。







やばい。



私が集中してなかったから先生怒らせたかも……







(なまえ)
あなた
あ、ごめんなさっ……!
どぎょむ
どぎょむ
これじゃあ集中できませんね!







先生が私の頬を優しく包んだ。










そしてにっこりと微笑む。














どぎょむ
どぎょむ
あなたがかわいすぎるんだから
(なまえ)
あなた
え…?




.
どぎょむ
どぎょむ
先生にも教えてよ
.



















どぎょむ
どぎょむ
どうしたらあなたは先生のこと好きになってくれる?









先生の声がすぐそこにあった。











(なまえ)
あなた
公式、ありますよ
どぎょむ
どぎょむ
え?










.


(なまえ)
あなた
先生がいれば……私は先生のこと好きになります










先生の手が頭に乗った。














どぎょむ
どぎょむ
ありがとうㅎ
どぎょむ
どぎょむ
先生も、あなたさえいればいいよ










先生の微笑みが夕日と混ざって、






すごく眩しかった。





























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