第39話

& 👼 -元カレ-
363
2020/10/03 15:00









10月4日。0:00。









ひとことだけ、メッセージを送った。
















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



(なまえ)
あなた
おめでと



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈







既読はつくのだろうか。






返信は来るかな。










もうブロックされてるかな……。















心配でたまらなかった。








今日は彼の誕生日だから、思い切ってメッセージを送ってみたけれど。



















相手は元カレ。







私は彼のことがまだ大好きだった。








┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈




じょんはん
じょんはん
ありがと〜






わっ、返事きた。






心臓が跳ね出す。







じょんはん
じょんはん
わざわざ0時まで起きててくれたの?ㅎ
(なまえ)
あなた
ちょうど起きてただけだよㅎㅎ






うそ。スタンバイしてました。








じょんはん
じょんはん
ふーん
じょんはん
じょんはん
あなたがツンデレなの知ってるんだからね
(なまえ)
あなた
ツンデレじゃないし!







別れてからメッセージのやりとりをするのはこれが初めて。








たぶん3ヶ月ぶりくらいのメッセージ。








じょんはん
じょんはん
てか覚えてる?3年前のこと
じょんはん
じょんはん
僕たちが始まったのも3年前の今日だったよね
(なまえ)
あなた
あ〜……そうだね







3年前の今日、私は彼の誕生日っていうイベントに便乗して告白した。








まさかOKをもらえるとは夢にも思ってなかったけど。







じょんはん
じょんはん
あの時、大好きな子に誕生日に告白されるなんて……
じょんはん
じょんはん
幸せだったなぁ
(なまえ)
あなた
恥ずかしいからやめてよㅎ







'幸せだったなぁ' っていう過去形がなんだか悲しい。








じょんはん
じょんはん
誕生日プレゼントがほしいからさ、
じょんはん
じょんはん
自分から幸せ探そうと思ったの
(なまえ)
あなた
自分から?
じょんはん
じょんはん
うん








ちょっと彼の言ってることが理解できない。











するとまた彼から新しいメッセージ。






それを見た瞬間、私は目を見はった。














じょんはん
じょんはん
やり直そう、僕たち2人で
じょんはん
じょんはん
あなたがいないと僕は僕じゃないみたい
(なまえ)
あなた
え、
じょんはん
じょんはん
誕生日プレゼント、もう1回あなたの彼氏枠がほしい






┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈









私は彼に電話をかけた。








予想もしなかった展開に心臓は走り出し、涙も止まらない。








(なまえ)
あなた
………も、もしもし
じょんはん
じょんはん
もしもし?
(なまえ)
あなた
ハニ………っグスッ
じょんはん
じょんはん
泣いてるの?ㅎ
(なまえ)
あなた
バカバカ…………ほんとにバカ!
じょんはん
じょんはん
………
じょんはん
じょんはん
あなたの彼氏枠、くれる?
(なまえ)
あなた
あげるに決まってんじゃん……!
(なまえ)
あなた
私の彼氏枠はっ、ハニのために開けてたから……グスッ
じょんはん
じょんはん
ㅎㅎㅎ







電話の向こうでハニは笑った。






じょんはん
じょんはん
僕の彼女枠も、絶対あなたしか入れないからね
じょんはん
じょんはん
愛してる、あなた






ずっと待ち続けた言葉。








付き合ってた時は毎日聞いていたけど、





今は宝物みたいに大切な言葉だ。







(なまえ)
あなた
お誕生日、おめでとう
じょんはん
じょんはん
大好きは言ってくれないの?
(なまえ)
あなた
うるさいっㅎ
じょんはん
じょんはん
ㅎㅎㅎ
じょんはん
じょんはん
じゃあ僕が言ってあげるㅎ













.
じょんはん
じょんはん
世界一愛してる










私の彼氏枠にはまた、彼が入ってくれた。









(なまえ)
あなた
私も愛してる








そして彼の彼女枠に、私は再び入った。

















彼の誕生日、また幸せに出会えた。


















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