第43話

2/3の記憶 2
714
2023/08/13 21:38
仕事をしていると彼女からメールが来た。



「週末、ご飯どう?」

すぐに返事を返す。

目黒蓮
俺は大丈夫だよ。
いつもの店にする?
「そうだね。翔太兄もいけそう?」



しばらくして返信が来た。
渡辺翔太
大丈夫
「じゃあ、予約しておく」



そうして週末、久々に三人で食事に出かけることになった。





食事の日、俺が仕事で少し遅れると、すでに彼女は少し酔っていた
目黒蓮
もう酔ってんの?
渡辺翔太
止めたけどペース早くて


すると彼女は翔太くんの隣によると言った。


「今日こそは教えてもらうからね」
目黒蓮
何を?
「翔太兄の好きな人」
目黒蓮
翔太くん好きな人いるの?
俺も良い機会だと思い、便乗する。

だが、すぐに もしこの場で翔太くんが告白をしたらと不安がよぎった。



すると翔太くんはふわっと笑って言った。
渡辺翔太
いない
「うそ! この前、ずっと好きな人がいるって言ってたでしょ」



俺は驚いて翔太くんの顔を見た。

渡辺翔太
いつの話だよ
「先月、二人で飲んだ時言ったもん」



俺、二人で飲んでたの知らない。




そんな思いが顔に出ていたのか、翔太くんが言った。
渡辺翔太
帰り道であったんだよ。飲み会の帰りに。
こいつ酔ってて無理やり付き合わされた
目黒蓮
そうなんだ
渡辺翔太
お前がしつこいから好きな人いるって適当な事言っただけ
「絶対嘘! 翔太兄、今までも告白されたら好きな人がいるって言ってたでしょ」
渡辺翔太
それも面倒だから。
誰かと真面目に付き合う気ないから
「わあ、モテるからって」



俺は勇気を出して聞いてみる

目黒蓮
翔太くん
本当に好きな人いないの?
俺のその言葉に彼は優しい笑顔を見せて、俺の耳元で言った。
渡辺翔太
心配すんな



ねえ、それ どういう意味?

本気にしていいいの?



俺、遠慮しなくていいの?

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