突然の彼女の告白。
嬉しすぎて、それ以上なにも言えずにいた。
それから、俺と唱子ちゃんは、付き合い始めたんや。
唱子ちゃんの異動の話は、少しだけ先延ばしにしてもらった。
そして、俺と唱子ちゃんがずっと気づかなかったことがあった。
それは、1枚のデザイン画・・・
利音が見つけてきた。
サインが書いてあった。
「Shoko」
このサインを見て、俺は思い出した。
回想
女の子と、ぶつかってしまい、
あのとき、渡しそびれたデザイン画は、唱子ちゃんのデザイン画だったんや。
そんなことを、呟き、俺も・・・
そんな会話をした。
今なら・・・
それは、二人が気づかなかったたったひとつのきっかけ。
そして、俺たちが、みつめあうと・・
と、下を向き、
と、唱子ちゃんの方に向くと・・・・
不意打ちキスを、された。
笑い合って、時には一緒に泣いて
そんな日々を、
「愛の言葉」に変えて過ごしたいと思った・・・
君と・・・
ある写真を、渡す。
その写真を見て唱子ちゃんは
2年違いではあるけれど・・・
同じ思いをした人と巡り会うなんて・・・
そして二人は・・・
俺は唱子ちゃんの手を握った。
俺は、果林の時と同じく、一本の花を、唱子ちゃんに差し出した。
唱子ちゃんの目からは涙が流れてる。
思わず、唱子ちゃんのことを、抱き締めた。
ずっと歌い続けていきたい・・・・・
そう、思っていたけど・・・・
半年後、「SEASONS」は、解散することになったんだ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。