俺とハルの出会いは、やっぱり、偶然やったんやろうか?
それとも、これも、運命の出会いと言うのやろうか?
これが、ハルと、果林との出会いやった。
2年後、念願の独り暮らしをすることに決めた俺は、無事、東京の音大に合格。
そしてあのとき、再会を誓った果林との再会と、俺の夢を左右する仲間との出会いにまだ、気づいてなかったんや
大学に入学する1週間前やった
引っ越しの準備も整って、外へ出て深呼吸をした。
さっき、おかんに
って、電話で言われたけど。
多田さんというのは、おかんの再婚相手。
多田さんのことを、2年経った今でもお父さんって、呼べないじぶんがいる。
彼のことは嫌いやない。
ほとんど、独り言を発して、外に出たときやった。
子供が、2、3人と、女・・・・が一人俺の前を通りすぎていきおった。
見たことあるような?
と、彼女も俺に気づいて立ち止まり振り返った
彼女も、俺に近づき、
さっき、逃げていったはずの子供たちが戻ってきていて俺たちを、冷やかす・・・
今時のガキは・・・
そう、いうと
彼女が子供たちを、促すと、
と言って、素直に部屋に入っていった。
俺は、内心嬉しかった。
彼女ともう一度会えたこと。
名前をちゃんと覚えてくれていたこと。
彼女が・・・
果林が・・・
俺の初恋の人やったんやと思う。
そしてお俺と果林は、あの公園に行った。
俺は、真っ赤になりながら俺精一杯の誉め言葉を、いうたつもりやった
そのとき、思った。
彼女のすべてが知りたいって。
例え、会って2回目であっても・・・・
そんな、フレーズの歌をいつも通り、ギターを弾きながら、歌っていた。
また、急にに呼び止められて・・・?
いや、声かけられて演奏を止める。
今の声は、果林やない・・・・
どう考えても、男の子の声や。
声のする方へ向くと、
俺は、訳もわからず、そいつに聞き返す。
その男・・いや、春樹ってやつは、俺らと同じ年くらいに見えた。
さっきから、自分のペースで事を進めようとする春樹ってやつ。
果林は、俺と春樹のやりとりを隣で黙ってみている。
また、突拍子な事を言う春樹に
と、突然、果林が口を挟み、
俺は、信じられやんかった。
俺と果林は言われるがまま、ある一室に案内された。
それは、バンドメンバーが自由に練習できる場所。
ニコって笑うと、
ハルは、果林に近づき、
俺と果林は、同じ反応を、した。
その質問は、2回目・・・
けど、そう言う俺の態度に、ハルは鋭いツッコミを入れる
そのときから俺の気持ちは、ハルにバレバレやった。
俺は、気づいてへんかった。
果林と、ずっと手を繋ぎっぱなしだということを・・・
俺は、気づいて離した。
それは、聞きたいかも
ドラムもキーボードの歌も激しい音だけど、ハルの歌声が、それをカバーするかのように、乗っていた。
果林は、その曲を聞きながら、
ハルの音楽を聴いて、世界が違うって思った。
一通り演奏を終えた彼らに、そう告げた。
その言葉は、果林と一緒やった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!