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第1話

 フィアレス高等學校
93
2019/10/18 23:38
謎の少女
謎の少女
ときは昔、まだ天界が二つに別れてまもない頃
一人の悪魔族が、フィアレス高等學校の校門の前にいた。
         とある少女は静かに語り始めた。

      〈        本文         〉
あんさい
あんさい
ここがあのフィア校かー
でけーなー!
あんさい
あんさい
天界一スパルタな魔法魔術學校として有名だけど
入試はそんなに難しくなかったなー
なんでだろ…
こゆの
こゆの
おぉーい
そこの悪魔~!
時計をよくみろ!!早くしないと
初手遅刻になるぞ~!
あんさい
あんさい
え?
遅刻ってまだ30分もあるけど?
こゆの
こゆの
いやいや
違うって!寝ぼけてんの!?
それよりほら!いくよ!
遅れたら怒られるよー
あの“スパルタ先生”にー
あんさいは、こゆのに手をひかれて一年の教室へと走る。
こゆの
こゆの
ねー
小悪魔さー 1年でしょ?
何組?
あんさい
あんさい
え?あー
そうだけど
1組だよ
こゆの
こゆの
本当!?
一緒だ!!隣の席だといいね!
とりあえず、いそご!
あんさい
あんさい
あ、あぁ
あんさいとこゆのは教室の扉の前についた。
こゆの
こゆの
ガラガラガラ
失礼しまー
ヘル・フレイム先生
ヘル・フレイム先生
遅い
静寂な教室の中に冷たい声がひびいた。
こゆの
こゆの
!?
あんさい
あんさい
!?
こゆの
こゆの
い、いやでも!
遅刻はしてないじゃないですか!
ヘル・フレイム先生
ヘル・フレイム先生
5分前行動というものを知らないのですか?
早く席につきなさい。
こゆの
こゆの
うぅ…
あんさい
あんさい
こゆの
とりあえず今は、早く席につこうぜ。
こゆの
こゆの
うん…
こゆの、あんさいは席につき 先生はため息をついた。
ヘル・フレイム先生
ヘル・フレイム先生
えー
1年生諸君。君たちにはパンフレットならびに説明書を
渡してるはずだ。
ヘル・フレイム先生
ヘル・フレイム先生
だから、ルールについては説明はしない。
が、重要なことだけを言っておこう。
あんさい
あんさい
(うわぁ、やっぱこえー)
ヘル・フレイム先生
ヘル・フレイム先生
この高校では、一定の数ルールを破ると
“堕とされる”。
こゆの
こゆの

オとされるって何ですか?
ランドル
ランドル
コソコソ
クレマチス(他生徒)
クレマチス(他生徒)
クスクス
こゆの
こゆの
っ!なによ!
ヘル・フレイム先生
ヘル・フレイム先生
パンフレット、説明書に書いてるって
先ほど申したのですが?
まさか読んでいないのですか?
こゆの
こゆの
で、でも!
パンフレットは必須って書いてなかった!
あんさい
あんさい
(おいやめろ!)
こゆの
こゆの
で、でも
ゆき
ゆき
“堕とされる”とは
天界から地上へおとされることを
言うんだよ。
ね、先生
ヘル・フレイム先生
ヘル・フレイム先生
そうだ。
わかったらもう
先生に口答えしないことだな
謎の少女
謎の少女
冷たい目と声で皆を制す“スパルタ先生”
彼女もその一人なのだろうか…。
今日はここまで、それじゃあ
お休みなさいませ。

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