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第17話

せぶんてぃーん
3月24日。晴れ。








卒業式だ。
生徒
ううっ...
生徒
わーっ!泣かないで!もらい泣きするー!
生徒
お、お前、泣くなよっ!俺まで...
生徒
男泣きは良いぜ...
生徒
おまっ、ムード台無し!
生徒
泣いてんじゃん
生徒
な、泣いてねぇ!
皆、泣けるんだなぁ。
生徒
せ、先輩!
二年生だろうか。

女子生徒が顔を赤くして誰かに話しかけている。
生徒
先輩!!
あれ?もしかして...
西風 柚希
え?僕?
生徒
そ、そうです!
何だろう...
生徒
あの...
生徒
だ、第二ボタンくださいっ!
.....え?第二ボタン?

第二ボタンって何だ?というか、何で僕に...
生徒
あーっ!待って!
すると突然、他の女子生徒がぞろぞろと僕の方に集まってきた。
生徒
私がもらう!
生徒
いや、私が!!
生徒
いや!ここは俺が!
ついには男子生徒までも集まってきた。

僕の周りは密集地帯だ。
西風 柚希
えっ、あ、ちょ、
駄目だ。身動きがとれない。
西風 柚希
あ、あの...
西風 柚希
第二ボタン?はよく分からないけど、お菓子なら....
生徒
あるの!?
生徒がお菓子の話に食いつく。
西風 柚希
えっと..作りすぎて、余り物なら...
生徒
ください!!
西風 柚希
じゃあ仲良く並んで。
生徒
はい。























...。
西風 柚希
『ということがあって、ごめん。夏樹の分のお菓子、これしかない。』
僕は夏樹に紙袋を渡す。
桜島 夏樹
『大丈夫大丈夫(笑)』
桜島 夏樹
『もらえただけで幸せ!』
夏樹は紙袋から和菓子を取り出して、食べ始めた。
西風 柚希
『ねぇ、第二ボタンって何?』
桜島 夏樹
『あー、それね。』
桜島 夏樹
『大切な人に渡す制服のボタンだよ。』
西風 柚希
『大切な人...?』
桜島 夏樹
『うん。つまり「欲しい」って言われる=告白 だよ。』
.....ん?え?

こ、告白!?
桜島 夏樹
『驚いてるw』
西風 柚希
『だって...』
桜島 夏樹
『あはは。』
桜島 夏樹
『でも、柚希の第二ボタン奪われなくて良かった。』
西風 柚希
『え?それって、どういう...』
桜島 夏樹
『てことで、第二ボタンちょーだい。』
...........へ?
西風 柚希
『え?えっと、エイプリルフールはまだ先だけど...』
桜島 夏樹
『もーっ!鈍感野郎め!』
西風 柚希
???
桜島 夏樹
『好きなの!柚希が!!』
夏樹は顔を赤くした。
西風 柚希
.............
西風 柚希
....
桜島 夏樹
『あ、あれー?柚希ー?』
西風 柚希
はっ...
だ、大丈夫だ。頭を整理するんだ。僕。

えっと、第二ボタンを欲しいと言われるのは愛の告白と同じで、それを今、夏樹が僕に....
西風 柚希
『柚希、僕のこと好きなの...?』
桜島 夏樹
『なっ、何度も言ってるでしょ!!好きなの!』
まだ、夏樹の顔は赤い。




















そういう所も《好き》だけどさ。



















西風 柚希
『うん。良いよ。あげる。』
僕は笑った。
桜島 夏樹
『.......え?本当?』
西風 柚希
『こんな時に嘘なんて吐かないよ。』
すると、夏樹は僕に抱き付いた。


────────泣いてる。

でも、笑ってる。


















『 好きだよ 』





















僕はその意味を込めて、夏樹を抱き締め返した。