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第25話

とぅえんてぃーふぁいぶ
5月24日。くもり。



私の過去、バレちゃった。

診断書見られたんだ。


思い出すだけで、凄く苦しかった。

喋ってる間、頭の中が真っ黒だった。

何も見えない、何も聞こえない。


聞こえない、なんて私が望んだことなのに。

今更、柚希の声が聞きたいって思うの。


かすれた声、透き通る声、高い声、低い声‥‥‥どんな声なんだろうって。





話を戻すね。


それで、柚希に私の過去を打ち明けたんだ。

泣きそうだった。


普通さ、こういう重い話されると、

「大丈夫だよ」とか「頑張ったね」とか言うでしょ?

でもね、柚希は違った。


急に腕を引っ張って抱き寄せたんだ。

心底驚いたよ。


それにね、優しく頭を撫でてくれた。


今までこの話をしてこんなことしてくれた人なんていなかった。



その時ね、私の中の何かが壊れたんだ。

そしたら涙がたくさんでてきて。



それで、思ったんだ。




「ああ、私はずっとこうして欲しかったんだ」って。





大好きだよ。柚希。ずっと、ずっと。

私を救ってくれた大切なひと。






柚希が帰るとき、私、聞こえたんだ。


















「すきだよ」





って。



















声は少し低くて、凄く綺麗に透き通ってて、凄く落ちつく、夏の静かな森みたいな声だった。


ちょっと、私の名前に似てるね。

「夏の森」と「夏の樹」











聞こえた、君の声が。


ずっと聞きたかった、君の声が。




「すきだよ」って言葉を通して、君の声が聞こえた。




だから明日、ドッキリで君に知らせようと思う。







「聞こえたよ」って。



「話せるようになったよ」って。




それから、ちゃんと好きって言う。












どうか、最高の地球最期になりますように。



















そして、世界一、柚希を愛しています。




愛してるじゃ足りないくらい。






私に音をくれた、光をくれた、大好きな柚希。





どうか、最期まで私を愛してください。






どうか、最期まで私の隣にいてください。



















君の笑顔が好きです。






君の優しさが好きです。






君の話が好きです。







君の文字が好きです。






















君の声が大好きです。



















          『 桜島 夏樹より 』


















西風 柚希
‥‥‥
夏樹からの手紙に、ぽた、っと水滴が垂れる。


僕は、自分の目をそっと触った。





──────────泣いてる。





















なんだよ、最後の言葉。




この僕を泣かせるなんて、100年早いんだよ。





















もちろん、最期まで隣にいるよ。




大好きだから。愛しているから。






僕の人生を変えてくれた夏樹なら、お安い御用だよ。


















部屋の時計を見ると、あと一分で世界消滅だった。






もうすぐ、そっちに行くよ。夏樹。


そしたら、また一緒にいよう。





















ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!






彗星が、落ちてくる。

























さよなら。地球。


























夏樹、最期に一言だけ言うよ。








































『君の声が大好きです。』































































































































そして、世界は終わりを遂げた。









  ″ end ″