第12話

My Prince #11
557
2019/12/24 13:49
あなた
大貴くん、ありがとう...
大貴くんは侑李が作ってくれたお粥を持ってきてくれた。

家に着いてから大貴くんに熱っぽい、と言われ
体温を測ると37.9度あった。
大貴
大貴
あなたちゃん、辛かったら言ってね?
あなた
うん。ごめんね...
大貴
大貴
もう!謝るの禁止って言ったでしょっ!
大貴くんは私を笑顔にしてくれる。
大貴くんが側にいるだけで安心する。

なんだろうね。この気持ち。
あったかくて、でも少し緊張するような。
大貴
大貴
あーん!
大貴くんはふーふーしたお粥を私の方に持ってくる。

ゆっくり噛むとたまごの優しい味がした。
いつもの侑李の味。
大貴
大貴
おいしい?
私は縦に頷いた。
大貴
大貴
侑李くんって料理上手なんだねー!
大貴くんがにこにこしながら言う。
侑李は私の家族みたいな存在だからすごく嬉しかった。


______________________


目が覚めると大貴くん、慧くん、涼介くんが私の周りを囲むようにして座っていた。
慧
あ、あなたちゃん大丈夫?
涼介
涼介
お前どんだけ寝てるんだよ。
時計を見ると3時過ぎだった。

あれ、学校っていつも4時半下校なはず...
あなた
学校は...?
涼介
涼介
お前はなにも気にするな。
もしかして早退してきたの...?

私のために帰ってきてくれて嬉しい気持ちの反面、
迷惑をかけてしまったという申し訳なさもある。
あなた
ご、ごめん...
3人とも、迷惑かけて...
慧
あなたちゃんが謝らないで?
俺たちが勝手にしたことだし。
それと___あなたちゃんのためだったらなんでもするから。
慧くんは私を真っ直ぐ見つめながら言った。
あなた
ありがとう、慧くん。
なんでみんなそんなに優しくしてくれるのかな。
申し訳ないくらいに。

今日は〝ごめん〟と〝ありがとう〟ばかり言っている気がする。



私、この3人の中から1人、選ばないといけないんだ。
いままでいろいろありすぎて〝婚約者〟のこと忘れていたんだけど。


いつも側にいてくれてとっても安心する大貴くん。

私のためならなんでもする、そう言ってくれた慧くん。

ちょっと冷たい時があるけど辛いときに助けてくれる涼介くん。


お父様___?
私、こんな素敵な人たちから1人選ぶなんてできないよ...

私はあることを思いついた____。

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