第44話

episode 43
4,487
2021/02/06 12:34





轟side



店員「ありがとうございました〜」



片手にある花を持って時空のいる病院へ向かう



「ここから5分か」



意外と遠い病院に搬送されたんだな。



??「はぁっ、はぁっ…」



酷い息切れをしている緑の頭が走ってくる



「緑谷、か…?」



緑谷「!轟くんっ!!」



横を通り過ぎようとした緑谷に声を掛けると、



緑谷「時空さん!見なかった…っ!?!?」



時空を見なかったかと大声で叫ぶ。



「?見なかったが、何かあったのか?」



緑谷「実はっ!……」







緑谷side



看護師「あなたちゃん居なくなっちゃって…っ!!!」



医者「っ!まだ言うべきじゃなかったか…っ、、」



時空さんに明日来るね。と伝えた後、どうしてもあの様子が気になってしまった僕は



病室に戻ってきた。その時病室から聞こえた会話で勢いよくドアをスライドさせた



「っ!時空さんが居なくなったって!どういう事ですか…っ!!!」



看護師「!!」



医者「き、君は…」



「緑谷出久ですっ!!それより、時空さんはっ!!」



看護師「さっき、お昼ご飯を持ってきた時にはもうすでに居なくなってて…っ!!私のミスです…っ、、」



看護師さんは目に涙をためて自分を責める



「ぼ、僕、時空さん探してきます…!!!」







轟「時空が、消えた…?」



探すために病院を出て走っていた時、轟くんと遭遇した



「そうなんだ、、だから今探してて…っ!」



探すと言っても、なにも手掛かりはない。



轟「…俺も探す」



「ありがとう轟くん!」







時空side



キーキー



ボーッと歩いていた時に見つけた公園。



人の出入りが少ないのか乱雑に伸びきった草を、ブランコで揺られながら眺める



「…この星に生まれた生き物は、1人では生きてられない



まだ幼い頃よくお母さんが歌ってくれた曲。



…1人で生きてられない。



…じゃあ個性が"4個ある"普通じゃない私は誰を頼ればいいんだろう



誰を頼れば、誰も傷つけず、私は1人にならずに済むのだろう



まだ自分の中で何も整理出来ていないのに



1人になりたくない。



それだけを強く願うのはいけないことなのだろうか。



まず、なぜ個性が4個もあるのだろうか。



謎は増えるばかり。






あぁ、嫌になる…




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