第7話

3回目
78
2018/02/27 10:49
校長先生
えー、君達はこれから自分の運命を決める時が何度も訪れることでしょう。しかし…
2度目の校長先生の言葉を聞き流しながら梅瑠から話しかけられることを待った。
桃井 梅瑠 モモイメル
次だね、優桜の別れの言葉。
春川 優桜 ハルカゼユラ
うん、まぁまぁ緊張してる…かな?
2回目のためそこまで緊張していないが1回目と同じような言葉で返す。
桃井 梅瑠 モモイメル
ごめんね、私も止めたんだけど…
春川 優桜 ハルカゼユラ
大丈夫。梅瑠は願っててくれるだけでいいから。
桃井 梅瑠 モモイメル
願う?何を?
春川 優桜 ハルカゼユラ
いや、それは…
先生
校長先生ありがとうございました。続いて別れの言葉、3年C組春川 優桜さん。お願いします。
春川 優桜 ハルカゼユラ
はい。
自分が別れの言葉の最中に死んでしまうことを言いそうになってしまった。うまいタイミングで別れの言葉に切り替わったため梅瑠には答えずステージに向かう。
『…』
(あれ…?音がしない…?)
春川 優桜 ハルカゼユラ
…私達は卒業しても…
いくら別れの言葉を話し進めても上から照明が落ちてくる気配がない。
『…』
春川 優桜 ハルカゼユラ
…以上で別れの言葉と致します。
『パチパチパチ』
最後まで別れの言葉を話しても照明は落ちてこない。ステージの上でお辞儀をし、私は自席に戻ろうとした。
『キーー、キーー、ガチャン!!』
桃井 梅瑠 モモイメル
…優桜っ…⁉︎
梅瑠や他の生徒、先生達の声が聞こえるなか私は固まった。
春川 優桜 ハルカゼユラ
は、はぁー。
私は今まで立っていた場所から2mくらい離れた場所にいた。照明が落ちたのは私が今まで立っていた場所だった。
先生
春川さん、すぐに降りなさい。危ないから。
春川 優桜 ハルカゼユラ
はい。
なぜこの前と照明が落ちた時間が違うのか。
桃井 梅瑠 モモイメル
びっくりしたよ!私、卒業式に友達無くしたら卒業した気がしないよ…。
前にも聞いたようなセリフだ。
先生
今後また照明が落ちてくる可能性がありますのでこれで卒業式は終了とさせていただきます。
先生がそう発言しても私は照明が落ちた時間が違うことを気にしていた。

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