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第5話

「…!」


山口が浮かべた笑みは、時間を忘れさせるくらい綺麗で、俺は見惚れた。
ずっと、見ていたい。そう思う。


「どうしたの?」
「…や、山口は、やっぱ笑った方が良いよ。俺、そっちの方が好き。」


やべぇ、可愛すぎて、綺麗すぎて…直視出来ねぇって、俺、ガキかよ。

あぁ、でも。

ずっとあの微笑みを見ていられるなら、俺、ガキにでも何でもなれる。


「…。」
「どうした?」


さっきから何も言わないけど、もしかして俺、失言でもしたのだろうか。
思ったこと、そのまま言ったんだけどな。


「…み、見ないで。今、顔熱い。」


ふいっ、と顔を背ける山口。
顔熱い、というからには、嫌がってる、ってわけではないんだよな…?


「…橘くんって、あぁいうこと、誰にでも言うの?」
「あぁいうこと、って?」
「…何でもない。あの、私の家、ここだから。」


じゃあね、と幾分素っ気なく言った山口は、俺の返事も待たずに家へ入ってしまった。
…連絡先、聞くの忘れちゃったな。


「っつか、俺…すげぇ、緊張してたんだな。」


この、なんとも言えない感じ。
ふぅ、と息を吐いてると、ふっと見覚えのある人影。


「橘さん。」


そう言って俺に声をかけてきたのは、いつも通う病院の、俺の主治医だった。


「…え、今日は、何もないはずですよね。」
「うん、ないよ。けど、昨日あんなこと言っちゃったから、心配でね。大丈夫?」
「…大丈夫です。」


そう言うと、主治医はホッとしたように息をついた。


「それなら、良かった。」


じゃあ、と主治医は言って、またどっか行った。俺は、しばらくその場から動けずにいた。

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Salt Sugar
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