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第12話

先生に突然指された問題も、山口のおかげですんなりと終わらせられ、無事に授業を乗りきった。

次の時間は選択授業。
技能教科だ。音楽か、美術か、書道か。
ここは奇跡的に、山口も俺も、美術。


だから、俺は、教科書と資料集を手に、山口の方へと近付いた。


「山口っ!」
「…ど、どうしたの?」
「さっき、ありがと。って…早く伝えたかっただけ、なんだけどさ。
驚かせてごめんな?」


思わず大きな声で呼んでしまった。
周りの人達が、皆こっちを振り向いてしまうくらいのボリュームで。


「ううん。大丈夫。私、数学は得意だから…。」
「数学得意とか、言ってみたいな〜、俺も。」


そんな、軽い世間話のような話をしつつ、俺はタイミングを伺う。
何か、良いタイミングがあれば、それを見逃したくないんだけど、そんなのないかな。


(でも、いきなり言ったら、やっぱ断られそうだよな)


悲しいけど、山口は俺の事、好きなわけじゃないんだし。


「…そういえば、橘くんって…美術好きなの?」
「ん?いや、好きってわけじゃ…ただ、あの三科目の中だったら一番美術がマシかな、ってだけで。」


そう答えてから、失敗した、と思う。
美術好きと答えていれば、話の流れ的に、もしかしたらデートとか、美術館にでも誘えたかもしれないじゃん。

ま、事実、美術になんて興味ないけど…。


「そうなんだ。でも、私も同じ理由だよ。」
「マジ?やった。」


…こんな、些細なことなのに。
一致したってだけで、こんなに心は浮かれるんだな。


「じゃあさ…山口は、何が好き?技能教科。」
「私は…体育かな?運動するの、好きだから。」



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Salt Sugar
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