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第9話

2日目
「おっはよ、橘。」
「彰人。はよ。」


学校への通学路、俺は偶然か必然か、彰人とばったり遭遇し、一緒に歩く。
…彰人と、こうして話したりとか、一緒にいられるのも、あと1ヶ月だけだと思うと、胸が苦しくなる。


「なぁ、橘。」
「ん?」


隣を歩く彰人を見ると、彰人は、いつもの、明るくチャラけた表情とは似ても似つかない、真剣そのものな表情で俺を見つめていた。
そんな目で見られたことなんか、初めてで、俺は少し驚いてしまった。


「…お前、何があった。」


声も、低くて。
俺はただ、戸惑った。


彰人を怒らせるようなことを俺はいつの間にしてしまったのか、と少し怖く思うくらい、彰人は恐ろしいくらい静かな表情をしていた。


「…っは?何、急に…。」
「昨日から、お前おかしいんだよ。俺の目を誤魔化せると思うなよ。何年お前の親友やってると思ってんだ。」


その言葉と、その表情から、ようやく分かった。
…彰人は、何かに勘づいてる。
そして、俺のために、わざわざ言ってくれてる。


(でも、俺は言うわけにはいかない)


言ったら、どんなふうに思われる?
下手したら、離れていかれるかもしれない。勝手だけど、彰人を失うのは怖すぎる。
そして、同情されるのも嫌だ。

だから、ごめん、彰人。


「何言ってんだよ、何もねーよ。」


俺には、こうするしかねーんだよ。
そう、俯いていると。

ガっ、と少々荒い手つきで襟元をつかまれた。


「…言えよ。隠されるの、嫌いなんだよ。

別に俺は、何を言われたって、お前から離れたりしねぇし、親友をやめる気なんか、ねぇんだよ。」

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Salt Sugar
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