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第15話

「…。」
「…。」


どうしよう、すげぇ…気まずい。
山口も、何か話したそうに口を開きかけては戸惑ったように口を閉じる。
俺も俺で、聞こうと思うのに、出来ねぇ。


いや、でも。
やっぱり、ここは、男として…俺が、聞き出すべき、だよな?


「…あの、さ、…山口は、本当は今日…あの男と予定あったの?」
「うん…、橘くんが今日のこと誘ってくれたの、嬉しくて、思わず頭から抜けてて…。
ごめんね。」


そんな風に言われたら、いつまでも怒ってられるわけねぇじゃん。
誘ってくれたの、嬉しかった、とか言われたらさ。


「…あ、あと、ね…橘くん、多分誤解してるから言うけど…充希、私の弟だから。」
「…え?」


弟?あの男が?
だとしたら、あの男…演技力、半端ねぇな。それとも、シスコンとか…?


「ごめんね、充希が生意気で…。」


申し訳なさそうに目を伏せる山口。
どうやら、これが本当のことらしい。


「…いや、よかったよ。あの男が、山口の彼氏とかじゃなくて。」
「…彼氏とか、いないから、大丈夫。」
「そっか、…って、違うでしょ。山口の彼氏は俺だろ?期間限定とはいえ、さ。」


わざとおどけてみると、山口は少し目を見開いて、そのあと少し笑ってくれた。


「…ありがとう、橘くん。」
「んー?何が?」
「…やっぱ、なんでもない。」


再びの沈黙。
でも、この沈黙は、別に嫌じゃなかった。
気まずいとか、そんなこと、考えることもなかった。

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Salt Sugar
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