第12話
知らない感情
- 放課後 -
よしっ帰ろ
今度一緒に帰ろ!!っか…
なんか
まぁはやく校門に行くかな
とくに集合場所とか決めてないけどだいたい
校門にいるよね
えっなに急に うるさいよ
校門に着くとたくさんの女子生徒がいて
騒いでる
何かを囲んでる(?)みたい
まぁ私には関係ないから別にいいんだけど…
あっ既読ついた
はやいな 笑
えっそれはない
だって校門にいるのは私と右に見える
うるさい女子達だけなはず
あっ
うそでしょ…
あんなにうるさいのに気づかないとか
おかしいって
それにさっき関係ないとか言ったけど
めちゃくちゃ関係あったなぁ…
マサイあの中にいるのかぁ
全然マサイ見えない
どうしよ
あっそうだった
さすが背高いだけあってあんなに集まってても
見えるんだなぁ
…えっ?叫ぶ?
この状況で?
もう遅かった
女子生徒たちの視線がこっちに集まった
いやそんなすっごい笑顔で手を振られても…
女子生徒たちの視線がとても痛い
そんな中マサイは女子生徒たちをかき分けて
こっちに近づいてくる
いやよくこの状況でそんなこと言えるよ
まぁ私もはやく女子たちの視線から逃れたいし
そう言って女子生徒たちの前を通りすぎると
そんな声がたくさん聞こえてくる
いやただの親友です 泣
でもまぁ…
マサイがかっこいいのはわかる
私だってそう思うから
そんなことを思いながらマサイの横顔を見つめる
そう言ってマサイは私の頭を撫でる
やばいなんか勝手にテンション
高くなっちゃった
顔も緩くなっちゃってた気がする
引かれたかな
なんか顔そらされちゃったしなぁ…
学校から意外と近かったんだなぁ
"ガチャ"
今日の帰りの私は少し変だった
マサイに頭を撫でられたとき
うれしかった自分がいて
自然とテンションあがっちゃってたしなぁ
それに1番気になってるのは
撫でられたときドキッとしたこと
あんな感情今までなったこと無かった
あの感情はなんだろ…
あいつは人にかっこいいとか簡単に言うから
ほかの男が近寄りそうで怖い
しかも学校は共学だからもっと狙われる
てか俺普通に頭撫でてたよな!?
うっわぁぁぁぁぁ
恥ずかし…
でもあの時のあいつの嬉しそうな顔
あの笑顔は誰にも見せたくない
あいつの笑顔が俺だけのものになる日はくるのかな