第3話

思い出
2,498
2020/05/05 01:57
ピピッピピッ。
あなた

なんか……懐かしい夢見た気がする……。

あなたは目覚ましを止めると見た夢を思い出していた。
あなた

あ!
用意しなきゃ!!

支度を終えると車である所に向かった。
あなた

鈴村さん。
おはようございます。

鈴村健一
鈴村健一
おはようさん。
迎えに来なくても良かったのに。
それに今まで通り健兄でもえぇのに。
鈴村は車の後部座席に乗るとマスクを外しながら言った。

鈴村とあなたは親戚。
鈴村の好意であなたは鈴村のマネージャーをしていた。
あなた

マネージャーになった以上鈴村さんで通します。

鈴村健一
鈴村健一
あなたは真面目やな。
今日も別に着いて来なくても……。
あなた

だって!
鈴村さん。
私がマネージャーして半年。
現場に連れてってくれないんですもん!
それに今日はKiramuneのライブですから。
皆さんにご挨拶したいんです!

鈴村健一
鈴村健一
可愛い親戚をあんな奴らに合わせたくないねん……。
あなた

仕事は仕事です。

鈴村健一
鈴村健一
ハイハイ。
あ、そだ。
さっきオカンから連絡来て、あなたのお母さんと見に来る言ってた。
あなた

え?
そうなんですか?

鈴村健一
鈴村健一
着いたら、連絡して。
2人をホテルに送ってくれへん?
あなた

はい。
着きましたよ。

車を止めると鈴村が先に車を降りた。
鈴村健一
鈴村健一
それじゃ。
頼んだで?
あなた

はい。
後ほど!

あなたは鈴村を見送ると母親に連絡して合流する事にした。
鈴村母
あなたちゃん!
久しぶり!
あなた

おばさん!
久しぶりです!

お母さん
わざわざありがと
あなた

大丈夫!
2人とも乗って。

母親達を後部座席に載せると母親達が宿泊するホテルへと車を出した。
お母さん
あんたがまさか。
こんなにスイスイ車走らせれる様になるなんて。
昔迷子になったの覚えてる?
あなた

あぁ。
確かおじいちゃんの家で。

鈴村母
あの時あなたちゃん5歳とかだったわよね?
お母さん
そうそう!
あの時は毎年夏にお父さんの実家に行ってて、あんた迷子になったじゃない?
そしたら、たまたま旅行に来てた男の子に保護されて。
あなた

そんな事もあったね。

お母さん
懐かしいわね
あなた

あ、このホテル?

鈴村母
あなたちゃんありがとうね。
母親達は車を降りるとお礼を言った。
あなた

あ、これ。
健兄からチケット渡してって。

鈴村母
ありがとう。
お母さん
あ!
そだ!
さっきの迷子の時の話なんだけど。
この前写真出てきて……。
はい。
あなたは母親から写真を受け取った。
お母さん
じゃ、後でね。
母親は手を振るとホテルに入って行った。
あなた

今日見た夢……。
偶然かな……。

あなたは写真を鞄に入れると車を走り出した。

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