第70話

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2023/04/17 06:10
阿部 side






『亮平くん!これプレゼントっ!』







ab「いいの!?ありがとう!」
















それは綺麗な花で彩られた栞だった












ab「綺麗……これはカーネーション?」







『うん。私が育てたやつ。』







ab「嬉しい。大切に使うね。」







『それ、ママたちには内緒ね。』







ab「わかった。」























お互いのつらさを知っているからこそ











両親にはバレないような関係でいた





















阿部母「あなたちゃん!亮平もこっち!」







『、はい、、!』
















あなたちゃんと2人で並ぶとたくさんのカメラに囲まれる













「はーいお二人さんこっち向いて!!!!」







「笑ってー!!!」

















謎の記念撮影みたいなのを行われている

















ab「ママ、これなに?」







阿部母「阿部家と松咲家の交流を記事にしてもらうの。」







松咲母「ぜひ子どもたちもってことなの。」

















あなたちゃんにはお兄さんもいるけど、俺の弟と撮っている


















まるで、分けられてるみたい

























『もう、嫌になっちゃう……』







ab「わかる、、」







「何かお飲みになられますか?」







『りんごジュースもらってもいい?
亮平くんはどうする?』







ab「僕も同じので。」







「すぐご用意しますね。」







『…亮平くんと写真撮るなら、2人が良かった。』







ab「さっきも2人で撮ったよ?」







『ううん、2人きりがよかったの。』











あなたちゃんってこういうところきゅんってする




















「おまたせしました。」







『ありがとう!

ねぇ、写真撮ってくれない?』







「おふたりのですか?」







『パパとママに内緒で、いいかな、、?』







「おまかせください。」ニコッ







『亮平くん撮ろ!』







ab「うん、!」
















何枚か撮ってるとき、俺はあなたちゃんの手を取った









『、!』







ab「あなたちゃんのこと、好き。」ニコッ







『わたしも、!』ニコッ




















家に帰って俺は数枚の写真を眺めた


















俺は、笑ってるあなたちゃんが特に好きだ















今まで閉じていたものが開いた感じ

















ずっと一緒にいたい。








そう思っていた

































けどそれは叶わなかった

























『この本面白いよね。』







ab「うん。ここのさ~~」







『そう!そこが素敵で……』





ガチャッ














阿部父「帰るぞ亮平。」







ab「父さん…?」







阿部父「行くぞ。」グイッ







ab「痛いっ、やめてよ!!!」







『亮平くん、!』







松咲母「離れなさいあなた!」







阿部母「随分仲良さそうにしてたのね亮平。」







ab「ッ………」







松咲父「本当は将来2人に婚約してもらおうとしたが、

子どもたちの幸せになってしまうなら話は別だ。



今日から亮平くんとあなたの交流のみなしとする。」







『いやだ、なんで、、、なんでっ!!!』








松咲母「連れてきなさい。」







「…かしこまりました。」







『嫌だっ、、亮平くんっ!!!!』((泣







ab「あなたちゃんっ、、、!」







阿部母「帰るわよ。」





































俺たちはこの日からバラバラになった

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