윈윈 × u
愛に溺れる バトエン … ??
「 …… 、 」
『 あはは 、 ジェヨンちゃん面白いね ㅎ 』
いつもクラスの中心の君 。
頭も良くて運動だって出来る 。
だけどそんな事どうでもよかった 。
みんなの中心に居る君だけど 、 時々悲しそうな顔をする 。
僕の本能が 、 君を守りたがっていた 。
そんな君に僕は想いを寄せていた 。
『 ごめん 、 私ちょっと御手洗行ってくるね 、 』
ほら今 、 辛そうな顔をしてる 。
君はどうしてそんな顔をするの ?
『 じゃあね ~ みんな !! 』
[ バイバイ !! ]
皆が教室を出て帰路に着くのを横目に 、
僕は教室を出て美術室へ行く 。
放課後 、 僕はそこで絵を描く 。
「 君の悲しそうな顔 、 見てられないよ 」
「 教えて 、 君が辛い理由 」
絵を描きながら窓から入ってくる風が気持ちよくて目を瞑る 。
瞼の上に君の姿が浮かんで 、
何とも言えないくらい美しくて …
『 これ 、 私 ? 』
「 え 、 っ 」
急に耳に入ってきた声 、
それも僕が思い馳せる人 。
『 スーチョン君だったかな ? 』
「 知ってるんだ 、 僕の事 。」
『 なんでこの私は悲しそうな顔なの ? 』
そう言って君は僕が描いた “ 君 ” を見た 。
確かに悲しそうな顔で俯いている 。
「 僕から見る君だよ 」
「 どれだけ皆の中心で笑顔でも 、 」
「 僕は君の悲しそうな顔しか見えてない 」
君は “ ふふっ ” と笑うと 、 少し顔に被さった髪を耳にかけて 、 僕の隣にある椅子に腰掛けた 。
『 鋭いね 、 ㅎ 』
『 そんなに私の事見てるの ? ㅎ 』
見てるよ 、 とは流石に言えない 。
僕はまた筆を手に取って 、 未完成な部分をまた描き始めた 。
『 私苦手なんだよね 、 友達とかそういうの 』
『 毎日苦しいんだよ 、 皆の期待が 』
『 私なんて何も出来ないのに 』
一瞬手を止めそうになったが 、 今は彼女の話を聞いておこうと思った 。だから僕は彼女の話を聞きながら手をさっきより動かした 。
『 こっち見て 』
『 ねぇ 、 スーチョナ 。』
その冷たすぎる声に手を止める 。
いや 、 止まる 。
全ての苦しみ 、 哀しみ 、 憎しみ 、 全てが詰まったかのようだった 。
『 私 、 君の事好きだよ 』
『 君もそうでしょ 』
黙ってしまう 。
誰だってそうだろう 。君は何がしたいの ?
僕は君の意図が分からなくて少し戸惑ってる 。
だけど君は余裕そうに僕の瞳を捉えて離さない 。
「 あぁ 、 好きだよ 。」
「 物凄くね 。独り占めしたいぐらいね 、 」
君は満足そうに笑う 。
目線をキャンパスに戻すと 、
“ どうして目を逸らすの ” と言う 。
今度は名前を呼ばれるだけじゃ済まなくて 、
両手で頬を包まれ顔を君の方に向けられる 。
『 キスしていい ? 』
「 急だね 」
君は立ったまま 、 座っている僕にキスをした 。
僕が肩を引き寄せれば 、君も僕の首に腕を回した 。
『 スーチョナに溺れたい 』
『 こんな世界 、 置いて行って 、 』
『 二人の世界が欲しい 。』
君はそう言った 。
僕が拒否する訳 、 無かった 。
拒否する理由なんてない 、 君は僕の全てだから 。
その後は海に向かった 。
二人の世界を作る為に 。
『 早く 、 行こう ? 』
「 待って 、 手を握って 、 」
二人で手を取り合って 、
一歩 、 また一歩 、 海へ入っていった 。
覚悟は出来てる 。君を愛する覚悟もね 。
君に溺れてしまったんだ 、
愛に溺れてしまったんだ 、
もう後戻りはできない 。
戻ろうとも思わない 。
愛してる 、 なんて言わないでおくよ 。
あっちでまた会おう 、 あなた 。
10月 、 冬を感じるこの日 。
僕らは二人の世界へ飛び立った 。
きっと今頃 、 美術室にある君の絵が乾いた冬の風を受けている 。
君の綺麗な黒髪を揺らす風を 、
もう感じる事の出来ない風を 、 ね 。
end .
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きゃぁぁぁぁぁぁあ(( 黙
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。