성찬 × 쇼타로
残り香
「 うぅ 、 あ っ … そんちゃな っ … 」
『 ひょ 、 ひょん … っ 』
僕とヒョンの関係 。
それはヒョンと弟だけじゃなくて 、
メンバー同士だけじゃなくて 、
夜だけの関係 、 でもある 。
「 そんちゃな 、 いつもありがと 」
『 いや 、 僕の方こそです 、 』
それが終わればヒョンは僕の部屋を出ていく 。
朝日が昇るのと同じくらいの時間に 。
ヒョンが居なくなった左側は 、 段々冷たくなっていく。温もりが消えるのは寂しい 、 だけどまだヒョンの匂いが残っているからまだ 、 たろヒョンを感じられる。
『 もうちょっと居てくれてもいいのになぁ … 』
いつからだろう 、 こんな関係 。
ヒョンが泣いてる時からか 、
海を渡ってこの地に来たヒョンは 、
きっと寂しさと不安でいっぱいだった 。
その時 、 僕がその弱ったヒョンを見つけたのがきっかけだろう 。
初めはヒョンの心に空いた穴を埋めるだけ 。
ただそれだけだった 。なのに … 、
まさか恋を煩い始めるとは 。
自分自身でも驚いている 。
だけど 、 僕はヒョンの傍にずっと居たいから 。
この関係から進展させたいのに … 、
『 言えば呆気なく終わっちゃうんだろうな ~ 、ㅎ 』
『 こんなにも愛してるのに 、 』
行為の時の声も 、 顔も 、 知ってるのは俺だけなのに 。
身体だけじゃなくて 、 心も俺のものにしたいのに 。
『 また 、 今日の夜に 、 』
『 早く会いたいです 、 ヒョン 、 。』
さっき別れたはずなのにもう会いたい 。
行かないでって止めればよかった ?
無理だよ 、 所詮身体の関係だもん 。
そんなの僕に許される訳が無い 。
『 好きです 、 たろヒョン 』
決して届かない思いを吐き捨ててひと眠りした 。
~~~~~~~~~~
今日の仕事も難なくこなした 。
撮影だって 、 どんなに疲れていてもたろヒョンの事を考えれば自然と笑顔になれるから 。
ご飯を食べて 、 時間になるまで部屋で過ごした 。
たろヒョンまだかな ~ って 、 早く会いたいな ~ って。
ヒョンは今 、 何考えてる ?
僕はヒョンのことだよ 。
( コンコン
『 … どうぞ 』
ドアが開くと同時に見える愛おしい顔 。
僕はヒョンの方に歩み寄ってヒョンの腕を引く 。ヒョンはいつも通りの笑顔で 、 僕に向かって 、
「 会いに来たよソンチャナ 」
そう言った 。
『 会いたかったです 、 ヒョン … 』
僕もそう答えて抱きしめた 。
僕より背の低いヒョンは僕にすっぽり収まっている 。
好き 、 という気持ちが溢れださないように頑張って抑えるけど 、 限界はもう近づいているように思えた 。
俺はヒョンを抱きしめたまま言った 。
『 ヒョン 、 好きです 。愛してます 。』
『 僕が幸せにする 、 だから 、 』
もう残り香なんて要らない 。
ヒョンの体温が直接欲しいから 、
『 僕と付き合ってください 。』
end .
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。