第26話

24話(綾人ver.)
396
2019/06/23 03:32
正直焦っていたかもしれない。
あの夏祭りの日、星野に落とすと言われてから、

ずっと気になっていた。
いや、それよりも前からかもしれない。
無邪気に笑う顔、人のために動いて頑張る顔、失敗して泣く顔、

照れて赤くなる顔…

どんな顔も見てきた
だから、俺はもうとっくに落とされていたんや…
星野を誰かに取られる前に、俺は攻めることを決めた。
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
落とすのをやめたって…どういうこと?
星野との距離は今までで、1番近いかもしれない。

バクバクと心臓がうるさい。

夏だから、鳴き続けるセミもうるさい。
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
なんで目を合わせてくれへんの?
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
質問に質問で返さないでよ
少し泣きそうなのか、後ろを向いたまま、自販機を見続けている。
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
俺の事、好きじゃないん?
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
だから!
怒って、こっちを向いた顔をむぎゅっと手でおおう。
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
やっとこっち向いたな
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
にゃ、にゃめて!
(や、やめて!)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
ははっ、おもろいわ
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
むぅ…
少し拗ねた顔が可愛くて、俺の理性は崩壊しそう。
後ろは自販機、前は俺、

完全に逃げられない星野は上目遣いで、俺を睨み続ける。
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
ふっ、好きやで
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
っ…!?
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
聞いとるん?
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
し、知らないもん…っ//////
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
じゃあ…
そのまま、壁ドンをして、星野の耳元でささやく。
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
黒崎 綾斗(くろさき あやと)
愛しちゅうよ、朱音
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
っ…/////////
星野 朱音(ほしの あやね)
星野 朱音(ほしの あやね)
ま、負け…です…
こうして、あっさりと俺のモノになった。

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