第8話

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2019/04/12 15:18




告別式は粛々と進んでいった。


つまらない白の菊なんか献花して、それで呆気なく終わってしまった。



五条さんはお友達が多かったのに、呼ばれたのは親族の方々ばかり少人数。
私はなんだか肩身が狭かった。


みんな泣いていた。

彼女はどんな人にも愛されていたんだな、なんて、当たり前か。





火葬をします、と僅かばかりのアナウンスがあった。
お顔が見たい方は今のうちにどうぞ、と。


見たくなんてなかった。


あのひとは私の思い出の中で、永遠に綺麗なままで。





ああ、でも、こういうのを未練って言うのかな。



棺の中に、花屋で無理を言って作ってもらったブーケを入れた。

季節外れの、白い茉莉花とフリルのブーケ。
ウエディングドレスみたいでしょ。



あの真っ白なひとに、よく似合うんだろうな。


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