彼女、あなたちゃんと初めて話したのが、
確か入学式のころ。
俺は、初めての広い学校で、教室が分からず、
まわりをウロウロしていた。
するとその時たまたま教室を教えてくれたのが、
あなたちゃんだったんだ。
しかも偶然、
同じクラス、隣の席で…………
出席番号が近かったり、
同じ班だったり、
結構関わりが多かったなぁ。
そう思い出している時、
後ろから肩をつんつんされて
振り向いたら、
あなたちゃんがにこにこしていた。
俺は未だ面と向かって、
名前で呼べない。
そうだった。
あなたちゃんはそんな人だったな。
いつも明るくて、クラスの真ん中にいて
誰かの為笑ってる。
そう。
まんがのヒロインみたいに、な。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。