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第17話

オマケ:大樹の記憶(雪編)
28
2021/05/12 11:33
女子生徒
あの…!雪くん好きです!
如月 雪
あ〜…ごめんね〜
学校では僕の…俺の見た目によってくる奴ばかりだった。
容姿の所為で周りの圧が強くなり、一人称を「僕」に変えなくてはならなかった
また、誰も傷つけない様に最大限に“理想”を演じて
そんな僕にも素で話せる友人が居た
それが“儚咲優希”だった
だからこそ最近彼が話す“綺月文香”に興味を持った
如月 雪
ねえ優。今日あの子来るんだよね?
儚咲 優希
ああ、今日は文香がくる日だぞ
友人の僕でも数度しか見たことかない笑顔を浮かべる
そんなにも大切な人なのか
ますます興味が湧いた
綺月 文香
優希くん!お待たせ
あれ?その子は?
如月 雪
こんにちは!如月雪です
やってきた彼女は、白くて陶器の様な滑らかな肌をしていた。まるで“箱入りのお嬢様”をそのまま具現化した様なものだった
綺月 文香
えっと、綺月文香です
よろしく…?
何故か疑問系で答える彼女は世情には疎いのかもしれない。

これは俗に言う保護欲と言うものなのだろうか
だとすれば僕はこれに弱いのかもしれない
儚咲 優希
あ…ヤッベぇ…
綺月 文香
どうしたの?
儚咲 優希
親戚が遊びに来るんだって。
帰らねえと。叔父さん怖いからなぁ…
綺月 文香
そっか…
明らかにシュンとする彼女。
これは大分優にお熱と見た
儚咲 優希
悪いが雪。コイツにこの周り案内してやってくれないか?
如月 雪
どうして?
儚咲 優希
文香は外出るのが初めてに等しいからな
本当に箱入りのお嬢様だったとは…
優は凄いのに好かれてるみたいだな
この時はそんな風にしか思わなかった






***
綺月 文香
何コレ…!!凄い…!
目の前の綺麗な花に触ろうとする彼女
如月 雪
待って!?
それは毒あるからだめ!!
そう言えば手を引っ込め今度は鮮やか過ぎる色の木の実を食べようとする
如月 雪
そっちは猛毒だ!!
ぜってぇ食うなよ!?
綺月 文香
ふふっ
雪くんって博識なんだね
茶目っ気たっぷりの表情で微笑む彼女。



このお嬢様…おてんばが過ぎる

さっきからペースが乱されて素を出しっぱなしだ
如月 雪
もう良いよ…街の方行く?
綺月 文香
うん…!行きたい!
嗚呼、彼女が綺麗に見えるのは…その純粋すぎる笑顔が原因なんだろう…

そんな関係のない事を考える昼下がりだった














結論から言おう。

この子は金銭感覚がおかしい
綺月 文香
あれ綺麗!買いたい!!
如月 雪
高いよ!?お金は?
綺月 文香
…お金?
ダメだ。箱入りの世情知らずのお嬢様の域を超えてる
如月 雪
お金ねえと買えねよ!?
女子生徒
あれ?雪くん…?
如月 雪
あ…
見つかった。どうしよう…



また、何か言われる…
女子生徒
なんか…ガッカリ
せっかくの可愛い理想の王子様だったのに…
ほらやっぱり。
なんで俺だけこんな目に…
綺月 文香
え?日本に王子様って居ないんだよ?
女子生徒
は?
うん。

は?
綺月 文香
知ってる?お姫様とか王子様は外国にしかいないんだよ!
だから元々雪くんは王子様じゃないんじゃない?
女子生徒
何よアンタ!?
そう言いながら逃げて行ったクラスメイト
如月 雪
ふっ…アッハッハ
如月 雪
お前面白いなぁ!
綺月 文香
なんか変なこと言った?
心底不思議そうにする彼女
ああ…優がほっとけないのも分かるな
如月 雪
ありがとう。文香
そう言えばニコリと笑う
嗚呼…なんて綺麗なんだろうか
俺の初恋は実る事がない事を知りながら、少しずつ膨らんでいった
どうしようもない愛おしい気持ちも、全て無駄だと知りながら…