第67話

67
4,021
2021/11/03 14:31
家に着いてからなかなかモヤモヤは
無くなることは無かった。
ウォヌくんの悲しそうな顔が頭を過っていく。
ここで、恋愛マスターだと噂されている
後輩のミンギュくんに聞いてみようかな……
私の彼氏はウォヌくんなのに
スニョアが気になってしまう。
ウォヌくんに辛い顔させたくない。

『ミンギュくん、夜遅くごめんね。今大丈夫?』

すると、数秒もたたない間に
ミンギュくんから返信が来た。

MG『はい!僕、暇なので!』
『そう?笑ちょっと相談があって』
MG『え!!僕に相談ですか!?』

文字からですらミンギュくんの
あの勢いが伝わってきそう。

『恋愛マスターって聞いたよ』
MG『何そのいい噂。ヌナに届いたの嬉しいです』
『早速なんだけど、、』

全て打ち明けた。
まだ、会って間もない後輩。
打ち解けてすらない後輩。
でも、ミンギュくんならなんかいい気がした。

『…どう?』
MG『ヌナ、、』
『何が原因…?』
MG『今電話してもいいですか?』
『うん、いいよ。』

…プルプルプル、

「はい!ミンギュくん!」
MG「ヌナ、まずまずウォヌヒョンのことは好きですか?」
「当たり前だよ」
MG「スニョアヒョンよりも?」
「え?」
MG「スニョアヒョンよりも好きですか?」
「なんで、スニョアが出てくるの(笑)」
MG「早く答えてください〜」

スニョアよりウォヌくんの事が好きに決まってる。
なんで、当たり前のことを
ミンギュくんは聞くの…?

「…好きだけど。」
MG「今、少しだけでも戸惑いました?」
「そりゃ、、関係の無いスニョアがでてきたから」
MG「でも、彼氏じゃない人を好きかって
聞かれてすぐ答えられないのって、
その人に対する思いがあるからなんじゃないですか?」
「…スニョアへの…思いって事…?」
MG「そうです!」
「スニョアは良い奴で、私の大切な幼__」
MG「ヌナ、もう言っちゃってる
みたいなものじゃないですか!」
「え?」
MG「…スニョアヒョンのこと、好きなんです。ヌナ。」

ミンギュくんから告げられた思いもよらなかった回答。



” スニョアヒョンのこと、好きなんです。ヌナ。 ”

理解など今できる状況じゃない。
私…が?

MG「スニョアヒョンにドキドキした事とか無いんですか?」
「…ないとは言えない」
MG「でも、ヌナだけじゃないと思いますよ。
ドキドキしてるの。」

スニョアはずっと私の隣にいた。
どんなに辛いことがあっても隣に
スニョアが居てくれたら安心するし楽しい。


そばに居ると暑苦しくて離れて欲しいのに
いざ、離れちゃうと寂しい。なんて言ったことない。


スニョアに彼女が出来たと聞いた時は
応援なんてできなかった。
しなきゃとは思ってたけど。


その頃から…私、

MG「ヌナの隣にいるとしたら誰を思い浮かべますか?」
いつもはしゃいでいてうるさくて、
好きなことに対しての執着が凄くて
ストイックで真面目。
けど、面白くて明るくて、優しい。

そんな人。


「……スニョア、、」


MG「ほら、ヌナ。答えは出てますよ。
ウォヌヒョン頭良いから気づいてると思います。」
「ありがとう…ミンギュくん。」
MG「ウォヌヒョンのことは僕に任せてください!!」
「うんっ、」
MG「頑張って!ヌナ!」
「ありがとう。ミンギュくん。」

すぐ側にあったパーカーを着て
寒い夜の中を漫画のように飛び出した。
アイツに会いに行くために。

プリ小説オーディオドラマ