第27話

可愛い部下【24】
1,835
2020/11/21 08:46

















「っあ!ゼロさん~!」














『…?』
















昨日の夜中に仕上げた資料を運んでいると

後ろから声がしたので歩くのをやめて後ろをみると
















っあ!







『コビ~!!!』
















最近顔を見ないから 嬉しくてつい
手を大きく振ってしまった











ちょっと恥ずかしいけど
笑顔で走ってくるものだからこちらも口角が
上がってしまう














『あれ?なんかまたゴツくなった?…うわっまた背、伸びてるし』













コビー「安心してくださいね!
まだまだ伸び続けますよ!きっと!」

















『ちぇっ…生意気~!』








そう言ってコビーの頭をくしゃくしゃに撫でると嬉しそうにこちらを見る







まったく可愛いかよ❤️









『よしっ生意気だから書類半分もって!』
















コビー「勿論です!って結構重いですね…
早めに声かけるべきでした」









……ん?どゆこと?













コビー「いやー…実はサカズキさんの部屋から出てくるところから見かけていて…
話しかけようか迷ってたんですよ」









『話しかけてよ!』









コビー「すみません!凄い集中して持ってたから!」




『よし、許す』






もう資料保管庫に着くね







『あ…もう大丈夫!ありがとう』







コビー「あの…ゼロさん」






『ん?』







コビー「サカズキさんと一緒の部屋にいるって話…
本当ですか?」









『え?』








そうか…広まるの早いなぁ…







『まぁ…ね』







コビー「え!?本当だったんですか!?」








『しっー!声がでかいよ~!……まぁ隠すことじゃないけどさ
あ、ついでに仕事手伝って』







そう言って資料保管庫にコビーを招く







コビー「ッはい!」








_______________________









『って事があってね』












コビー「そ、そんなことが昨日あったんですか」










『んまぁね』









コビー「サカズキ大将とは不仲なんですよね?大丈夫なんですか?」








『不仲って…まぁ大丈夫だよ~?サカズキ大将全然話しかけてこないし…!
てかさ、コビー?サカズキ大将と私が喧嘩する所見たことある?』









コビー「……無いですね」







『でしょ?』











まぁ私が一方的に言われてるだけなんだけど…











『なんで不仲って言われるんだろ
私はサカズキさんのこと嫌いじゃないのに』











コビー「えっ嫌いじゃ無いんですか?」








『えっ嫌いだって思ってたの?』










コビー「まぁ…サカズキさんが近くにいると気配消してるから…」









『それはー…怖いだけだよw』







『でも、正義感あるし 誰にも媚びてない感じが
素直に憧れる』







コビー「流石ですね…」











『よし、終わったね ありがとう!』









30分かかってしまう仕事がわずか10分で終わってしまった








コビー「お役にたてることがあれば頼ってくださいね!」









『良い後輩持ったよぉ…感激…!』









身長が高くなりつつあるコビーの頭をもう一度くしゃくしゃ撫でる










コビー「えへへ 」







『そのうち 抜かされちゃうんだろうなぁ…』




ガチャ







『…?』






扉が開く









その先には









『さ、サカズキさん…』







一瞬で私の顔が強張る






コビー「!!」ビシッ









コビーは光の早さで敬礼をしている









サカ「勝手にうろつかんでもらえるか」









『すみません!すぐ近くだったので!』









サカ「それと、お前さんの机に仕事がどんどん
溜りおって鬱陶しい」







『えぇ!?ホントですか!?』







サカ「嘘ついて何になる」







『ですよね!すみません!じゃーねコビー!ありがとう!』






コビー「はっ!はいぃっ!」










コビーのためにも資料保管室から出る








サカ「………」










『ちなみに、サカズキさんの仕事はどのくらいですか?』








サカ「……お前さんよりは少ない」








『ですよね!』








やべぇ会話が続かねぇ…








素直に憧れてるなんて言ったけど…
聞かれてないよな?









気まずさがいつもより増している気がして仕方ない…









ガチャ







仕事部屋に入る









『げっ!』









私の机には部下が置いていったのだろうか
何枚も積み重なった紙が見える









『うわぁ…終わるかなぁ……ん?』









サカ「………なんじゃい」








『これ…明日に宴会があるらしいです』










1枚だけ仕事じゃない紙があったからサカズキさんに見せる









サカ「…」







その紙をじーっと眺め、「行かない」と言い出した





『えっ 行きましょうよ!』








サカ「お前さんの援護をしなきゃいかんじゃろ」








なるほど…私のせいか…










『じゃあ!私も宴会行きます!』









サカ「酒飲めん餓鬼が行っても楽しくないぞ」









『た、楽しめる餓鬼もいるかもしれません!
それに____』









仲良くしているところをセンゴクさんが見て
元に戻してくれるかも!







なんて言ったらサカズキさんは呆れ顔

なんで?( ・◇・)








サカ「逆に安心する一方じゃけぇ
やっぱりお前さんはアホか?」









『ぐぬぬ…』








サカ「…」








『まぁ!行きましょう!』

最近たしぎちゃんとスモーカーさんに会ってないし…











よーし!明日までに仕事終わらすぞー!










私は腕をまくり上げて深呼吸をした











『フゥゥゥ~!…よし!』









頑張ろう!








背筋を伸ばすと胸がまたチクリと痛くなった








無意識に先程までチクチクしていた胸に手を添える









『………』















キリトリ✂️-------------------------------------------------------------------------


今回の話、長めになりました。。。
すみません








てか、サカズキさんの口調わからん












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