第34話

血【30】グロテスクな表現があります
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2021/03/23 02:50









あぁ…何てことだ






天竜人「よく来たえ」










特徴的な服装を着ている天竜人は
偉そうに奴隷の上でふんぞり返っている










馬鹿みたいに広い部屋には





センゴクさん、クザンさん、ボルサリーノさんサカズキさん、おつるさん、ガープさんの
6名と
天竜人1名と奴隷や護衛がごろごろと並んでいる








『失礼します』











あぁ…嫌だ










天竜人「おいそこの白髪ハクハツの女、
こっちに来るんだえ」






『はい』










無理無理無理…ホントにやだ












目の前まで行き、膝を立ててかがみ込む










“私は貴女よりも身分が低いのです”
そう体で示し、機嫌を取るなんて反吐がでる














顔に出さないようにずっと顔を下に向ける













天竜人「そこの護衛、短剣をよこすんだえ」











護衛人「?っは、はい!」










え、なに、刺されるの?









天竜人「顔をあげるんだえ」











『…?』













少し警戒して顔をあげると
鼻水を垂らしたアホ面の天竜人が私が顔を上げたのを確認すると











護衛人「ギャァァァァァア!!!!」










ブシャ










天竜人は護衛人の首を切った











護衛人の首からは紅く綺麗な血飛沫が吹き出ている










その血が私の顔にかかる










『なっ何を!?』











天竜人「口答えするんだえ?」










『ッう、……』









フワッと甘い血の香りがする












何年ぶりだこの香りは











体が不意に熱くなり目の前に倒れる亡骸の首筋に噛みつきたくなる











『はぁっ…』













視界がグラグラして意識が飛びそうだ













呼吸が荒くなる















天竜人「…もう一度だえ」






















……は?












護衛人「ぐぁぁぁあ!!!!」
















今度は別の護衛人の腹部を刺した













なんなんだよ…やめてくれ










『…………っ』












匂いがキツくなってきた


















血を何年も口にしてないから体が喜んでいる








“どうしたんだ 早くかぶりつけ”って











くそっ……正体がバレてるのか
















天竜人の顔を見る















天竜人「………」ニヤリ









『ッ!』










バレてる















天竜人「………やるんだえ」
























護衛人「はっ」





















何も変化のない私に飽きたのか

また別の護衛人を使い、

先ほど首を切られた護衛人の亡骸を目の前に持ってくる








護衛人「…ヒュー…ヒュー……」









『っ……』










まだ生きてる








亡骸じゃなかった










腹を刺された護衛人はあまりの痛みで
身をよじり呻き声を上げている















腹を刺された護衛人は口を開く











護衛人「こ、殺してくれ…楽にしてくれ…」








『っクソ…』














ギリギリと歯軋りが止まらない












辺りは血塗れ

匂いが充満して

頭がグラグラしてきた








どうすればこの地獄の状況から逃げられる?













汗が止まらない














天竜人「何をしてるんだえ!
早く食うんだえ!」












『っは?』












ブシャッ













そう言った瞬間、腹を刺された男が吐血をした










その血がもろに顔にかかった












あぁ、___もうダメだ_______















セン「ゼロッ!」













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