話を聴き終わった私は唖然としてた。
旭さんが徹底的にブロックされ、
分裂し、
西谷さんが部活を1ヶ月禁止されてたなんて...
きっと他の人だって辛かったはずだ。
誰も、何も、悪くないのに、、
同情とかじゃなくて、
旭さんの気持ちも
西谷さんの気持ちも
他の人の気持ちも
・・
全部分かった。
きっと話を聞いてたのが私じゃない人
だったら分からないかもしれない。
・・・
だって私は___だから。
そしてみんなの気持ちが
分かるからこそ______
私は、
泣いていた。
そう言うと西谷さんはハッとした。
きっとあの時私は西谷さんに全て話したから、それを思い出した。
……何で西谷さんが謝るんだ。
聞いて私が悲しくなることくらい承知の上で私はきいたんだし、
それに、、
それに……
西谷さんの腕……
旭さんが徹底的にブロックされた話を聞いて、さらに私は確信したんだ。
所々、色んなところに痣がある。
絶対こんなこと、ずっと一緒にいるチームメイトでもなければ他の人は気づかない。
すると西谷さんはハハッと笑った
1人で練習して、痣作って、
この人はすごく強い人だ。
でもいくら強く見えたって辛かったはずだ。
・・・・・・・
気づいて欲しい
そう思ってなくても気づいてくれる人が
いれば嬉しくなるのも私は分かる。
良かった。
私が気づいてあげられて。
分かりますよ……
旭さんのことですよね。。
きっと旭さんはこのまま西谷さんが部活に来なかったら
自分のせいだ。
って悲しくなると思うから。
西谷さんは少し考えたあと
そう、いつもの笑顔を見せた。
やっぱり西谷さんはその笑顔が
1番ですよ……
そう言うと西谷さんは
……何か衝撃を受けたようだった。。
ガシッ!
肩を掴まれて
そうキラキラした目でお願いしてきた
こうして西谷さんと……
いや、西谷先輩と体育館に戻った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!