ピリリリリッ ピリリリリッ
ピリリリリッ ピッ、
ムクッ
昨日は……色々ありすぎた。
球技大会でバレーすることが決まって、
翔陽と飛雄にバレーしてたことバレて、
さらに飛雄には中学の時プレー見られて、
今までのバレーを思い出して過呼吸になって、
すーと花音と忠と蛍くんに助けて貰って、
蛍くんと言い争いになって叩かれて、
私も怒鳴って泣いて、
光のこと言われて追い出して、
それで何も食べないでずっと泣いて寝落ちして……
多分熱あるな。これ。
昔からそうだった。
何かに悩んでずっと泣いて、
泣きすぎて頭痛がして、そのまま熱出すこと。
いつもストレスがすぐ体に影響してくる。
こういう事も含めてHSPが嫌い。
飛雄とは何か気まずいような気がするし、
蛍くんと1番顔合わせずらいし、
頭痛いし、
……いや、
昨日も過呼吸で迷惑かけたからダメだ。
携帯を見てみるとバレー部の皆が
心配してくれていた。
昨日は見る余裕すら無かったからなぁ……
それに、、
「勉強しなさい!!」
「はー...、なんでこんなに成績が中途半端なのかしら!」
「___君はいつも成績上位らしいわよ?」
「アンタも見習いなさい!!」
……お母さんにも怒られちゃうな。
頑張ってたのにあんなに言われたのはすごくトラウマになってるし、
いつも従兄弟の___君ばっかり褒めて……
休んだら休んだ分置いていかれて追いつけなくなるのが怖い。
まぁもうお母さんはここには居ないけど。
でも勉強ではお母さん。運動ではお父さん。
どちらも怖くてサボるなんて出来ない。
食欲も無かったし、私はすぐに着替えて準備して
いつもよりかなり早く家を出た。
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ガラガラガラッ
お、一番乗りじゃん。
私は勉強道具を机に広げて
誰もいない教室の中、シャーペンのカチカチした音だけが響いた。
熱は面倒くさくて測ってないけど
多分微熱だろう。 大丈夫だ。
けどまだ頭は結構痛いし、体はダルいので、
授業はあんまり集中出来なさそう。
だから先に今日する授業の予習をする事にした。
これなら多少聞いてなくても大丈夫。
カリカリカリッ
誰もいない静かなところでの勉強は
すごく集中出来た。
だから気づいた時には
ガヤガヤガヤ
「ね〜ww」
「それでさ〜!」 「え、まじ?」
もうほとんどの人が教室の中に居た。
私こんなに集中出来るんだ。
なんか感動。
まぁ丁度予習全部終わったし、
とりあえず安心した。
「あなたー!!!」
ドンッ
めちゃくちゃ想像出来る。
皆...というか特に翔陽、飛雄、田中さん、西谷先輩
その4人が騒いで大地さんが圧かけてるとこ...
まぁ飛雄は心配で騒いだんじゃなくて
翔陽が騒いだから
「うるせぇ日向ボゲェ!!!」
……とか言って騒いだんだろうなw
翔陽が机に指を指した。
.
"いつも通り"を演じれた。
絶対にバレてない。
まぁ予習もしたし、
授業は時々寝るとしよう。
_____NEXT。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。