第73話

72話
744
2022/09/12 11:05




それからの2日間。



時間の流れは早いと思った。




病院から出ると一番最初に見えた顔は春千夜くんで。




思わず私は人前だってことも忘れて彼に抱きついた。





春千夜くんは満更でもないような表情だったけど拒まないでいてくれた。
きっと、もう少し早い 付き合う前にやっていたなら私はボコボコにされていただろう。






これも関係性の進歩といえるだろうと思うと少しだけにやけてしまいそうだ。










そして今は、病院の駐車場で彼が乗ってきたバイクを眺めている。






『……………』






キュッキュッキュッと、バイクを何度も磨く彼と同時に。







『あのー…』






キュッキュッキュッ……








『い、いつまでやってるんですか〜』







キュッキュッキュッキュッ………









段々と、私に見向きもせずにただ磨いている彼にイライラしてきてしまって私はついに彼の肩をガシッと掴んだ。






『ちょっと!聞いてるの?!……って、』







彼の顔を見た時、なんとも言えない気持ちになった。
彼の表情はどこか固く、ぎこちない様子だったから。







『…どうしたの』







思わず呟いたその言葉は、






春千夜「いや…なんでもねぇ」







彼のそんな言葉にのみこまれたままになってしまった。







その後すぐに彼のバイクの後ろに乗って春千夜くん宅に到着。







次の日には歯ブラシなどの日用品を買い足したりなどしてあっというまに夏は終わろうとしていた。






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