〜鈴音子side〜
千寿郎から家族の話を聞いた。
とっても幸せそうな家族の御話だった。
…ミーには、程遠い世界の御話に感じた。
夜も近くなった頃、火柱サマに呼ばれた。
トテトテと走って行くと、どうやら霞柱サマも一緒なようだった。
どうかしましたかにゃ?
今日の稽古はもう終わりだ!
お館様が見習い少女を呼んでいるようだから、時透少年と行ってくるといい!
わかりましたにゃ!
…あ、今日は稽古していただき、ありがとうございました!千寿郎クンもありがとにゃ〜!
い、いえ!私も一緒に鍛えられてよかったです!また来てくださいね!
にゃ〜
火柱サマと千寿郎に別れを言って、霞柱サマと共にお館様のところに向かう。
お館様曰くゆっくりでいいらしく、2人で夕暮れ時を歩く。
〜♫あ!そういういえば、霞柱サマはミーの名前、覚えたのかにゃー?
……さぁ、どうかな?
…?
やっぱりこの人よくわかんにゃい!!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!