今回初回にしてめっちゃ長いです
成り行きで書いてたんです、すみません
それと、病み表現(?)があります(これ系分かんない)
気をつけて下さい!
それではどうぞ!
ハァッハァッハァッ、、、
なんで〇〇が
キヨside
今日はレトさん家でtop4の実況を撮ることになってる。
が。
ダッダッダッ
ガチャッ
、、、
今日もこんな風に
普通に実況を撮って終わるはず、、、だった。
、、、ガチャン。
レトルトside
俺は俺の個性が分からない。
よく、
「レトさんが好きです!」
ってコメントは見るけど、
「レトさんのここが好きです!」
みたいなコメントは見かけない。
キヨくんは、
「セリフ読むのが上手い」
とか、
「ホラゲーやってても全然怖くねぇw」
とか言って貰えてるし、
うっしーは、
「イケヴォ過ぎる」
とか、
「語彙力がすげぇ」
とか言って貰えてる。
ガッチさんは、
「ゲーム上手すぎる」
とか、
「ガッチパパ優しいよね」
とか言って貰えてるし。
それと、たまに俺のアンチを見つけたときに、大抵
「レトルトってさ、top4の中で一番つまんねぇよなw」
みたいな事を言われている。
自分には良さが無いのかな。
俺はそんなにつまんないのかな。
じゃあ、
そんな考えが、
ずっと頭を巡るようになって。
死ぬ事にした。
タッタッタッタッタッタッタ
この日のために色々準備してきた。
キヨくん達への書き置きとか、
死ぬための道具とか。
死に方は迷ったけど、結局定番の(?)
首吊りにした。
リビングにロープを吊るして、
テーブルに書き置きを置く。
ああ、もう死んじゃうんだな。
今まで凄く楽しかったな。
ゲーム実況始めて、
キヨくんやうっしー、ガッチさんとも出会って。
そう呟いた時、頬に涙が伝うのが分かった。
なんとか涙を堪えて、
ロープに触れる。
そう言って、首を吊る瞬間だった。
ガチャン
キヨside
少し時間を遡る。
いつも通りに実況を撮り終わり、
家に帰っていた時だった。
ガサゴソガサゴソ
そんな訳でレトさん家に戻って、
スマホを持ち帰ろうとした、のだが。
そこには、首を吊りかけたレトさんが居た。
レトさんがそう言葉を放った、
次の瞬間、ハッとして死ぬ準備を始めていた。
まずい。
全て直感で動いた。
レトさんの元まで全速力で走ったおかげで、
距離は少ししかないのに息が切れた。
レトさんは俺に構わず準備を進めている。
俺はレトさんの手からロープを無理矢理離させた。
レトさんは黙って動かない、が
少しだけ間が空いた次の瞬間、俺を見た。
そして
そう言って嗤った。
理解出来なかった。
いや、理解したくなかった。
この後レトさんが言う言葉を想像できたから。
良い所が無くたって、良い人だって居る。
きっとその人は、自分が普通にやってることが
良い所だったりする。
そこを良い所だって思えてないだけ。
レトさんはレトさんだから。
たとえレトさんが何にもないと思ってても、
レトさんは良い人だよ。
そう言いたいのに。
言えない。
答えは分かってる。
じゃあ俺のどこが良いの?って聞かれる。
その時、俺は答えられないと思うから。
言えない。何にも言えないや。
レトさんは良い人なのに。
それだけしか分かんない。
今まで何年も一緒に居たのに。
どうしてなんも分かんないんだよ。
俺は今までレトさんの何を見てきたんだ?
どうすりゃ良いんだよ。
考えろよ。レトさんに死んでほしくねえんだろ?
考えろ、考えろ、考えろ。
そうだ。
これならきっと、レトさんを死なせずに済む。
いや、無理か?
でも、これ以上の答えが出せねえ。
俺ってつくづくバカだな。
どうか納得してくれよ、レトさん。
バカでも誰でも思いつくような、
甘ったるい考えだけど。
俺の考え、ちゃんと聞いてくれよ。
レトさんはまた嗤う。
レトルトside
あれから数年。
未だに良い所見つかってないけど。
ほんと、生きてて良かった。
だって、こんな楽しいことが、ずっと続いていくんだから。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!