第12話

第一章 デジャヴ⑹
181
2021/04/04 13:19
俺は、よくバブいって言われる。
女の同僚とかに、バブいって言われる。

バブいって言っても、もう28だけど。

何がバブくて、どこからがバブいのか、よく分からんけど。

そんなん人それぞれでしょ。





こんな俺は昨日、妙な夢を見た。


_____________________



「どーも!」
『____でーす!』



それは、奇妙な掛け声から始まった。



「今回は、____のウェルカム企画をやりたいと思います!」

「よいしょー!」



大事なところだけ、聞こえない。
大事なところだけ、雑音に紛れる。

そして、それを知りたい、と思ってしまう俺がいる。


1番驚いたのは、俺と、幼馴染の涼太がいる事。
涼太と、こんな事、した?

その涼太は、料理してて。
あぁ、まさに今の涼太みたいな。

傍には、小柄な男。
変なことしてる。

ただ、そいつがいる事で涼太が、そして、ここにいる人全員が、笑顔になってる。

それは間違いない。


いや、もう1人。
俺の方に座ってる、白いジャンパーの、煩いうるさい方。





…あれ、これ、なんか。





…み、たことあ、る?





…ぃや、分からない。





ただ、確実なのは、此処にいると、あったかくて、
楽しくて、幸せで、
ちょっぴり寂しくて。
でも、自然と笑顔になる。

にも関わらず、目覚めた時にはちょっとした不快感はあって。


この感情をどうにかしたい、と思った時には、



涼太の店に、走り出していた。

プリ小説オーディオドラマ