俺は、よくバブいって言われる。
女の同僚とかに、バブいって言われる。
バブいって言っても、もう28だけど。
何がバブくて、どこからがバブいのか、よく分からんけど。
そんなん人それぞれでしょ。
こんな俺は昨日、妙な夢を見た。
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「どーも!」
『____でーす!』
それは、奇妙な掛け声から始まった。
「今回は、____のウェルカム企画をやりたいと思います!」
「よいしょー!」
大事なところだけ、聞こえない。
大事なところだけ、雑音に紛れる。
そして、それを知りたい、と思ってしまう俺がいる。
1番驚いたのは、俺と、幼馴染の涼太がいる事。
涼太と、こんな事、した?
その涼太は、料理してて。
あぁ、まさに今の涼太みたいな。
傍には、小柄な男。
変なことしてる。
ただ、そいつがいる事で涼太が、そして、ここにいる人全員が、笑顔になってる。
それは間違いない。
いや、もう1人。
俺の方に座ってる、白いジャンパーの、煩い方。
…あれ、これ、なんか。
…み、たことあ、る?
…ぃや、分からない。
ただ、確実なのは、此処にいると、あったかくて、
楽しくて、幸せで、
ちょっぴり寂しくて。
でも、自然と笑顔になる。
にも関わらず、目覚めた時にはちょっとした不快感はあって。
この感情をどうにかしたい、と思った時には、
涼太の店に、走り出していた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。